tl_bnr_land

【漫画】更年期と反抗期が重なった中学受験で白髪、胃痛、自己嫌悪…「こんなはずじゃなかった」 母が迎えた限界

松波 穂乃圭 松波 穂乃圭

子どもの将来を思い、最善の環境を整えたいと願う中学受験。その一方で、母親自身もまた大きな変化の只中にあります。都内在住のHさん(40代)は、子どもの受験期と、自身の心身の揺らぎが重なる時期を同時に迎えました。更年期に差しかかる不安定さと、子どもの反抗期。その狭間で起きていた葛藤は、想像以上に過酷なものでした。

鏡に映る別人…加速する老化と心身の揺らぎ

中学受験が本格化すると、Hさんの生活は一変しました。夜遅くまでの学習管理、塾の送迎、終わりの見えないプリント整理。自分のことは後回しになり、ある日、鏡に映った自分に違和感を覚えます。

「こんなに白髪、あっただろうか」

分け目に増えた白髪、くぼんだ目元と濃いクマ、ハリのない肌、そして急激な視力の低下。それらは単なる疲れだけでは説明がつかないものでした。ちょうどその頃、Hさんは体のほてりや気分の浮き沈みといった、更年期特有の不調も感じ始めていました。

理由のわからないイライラや、急に落ち込む感覚。それを抱えたまま子どもの学習に向き合い続ける日々は、想像以上に消耗するものだったといいます。

胃は痛むのに痩せない——理不尽すぎる身体の反応

模試の結果や志望校判定に一喜一憂する日々の中で、Hさんの胃の不調は慢性化していきました。食欲が落ちる日も多く、「今日はほとんど食べていない」と感じることも珍しくありません。

それでも体重は減りませんでした。

むしろ、夜遅くの不規則な食事やストレスによる生活リズムの乱れから、以前より増えている感覚すらあったといいます。更年期による代謝の変化も重なり、「努力と結果が結びつかない」もどかしさを強く感じるようになりました。

心も体もコントロールできない感覚は、静かにHさんを追い詰めていきました。

反抗期とぶつかる日々「こんな言い方をする自分だったのか」

6年生になる頃、子どもの態度にも変化が見え始めます。素直に話を聞いていた時期は過ぎ、返ってくる言葉はどこか棘を帯びていました。

「わかったから!あっち行って!」

その一言に、積み重なっていた疲労と感情が一気に噴き出します。

「どうしてこんな問題もできないの」

言った瞬間、自分でも驚くほど強い言葉でした。冷静でいようと思っていたはずなのに、感情を抑えきれない。子どもの反抗期と、自身の心身の不安定さが重なり、衝突は次第に激しくなっていきました。

「こんな言い方をするつもりではなかった」

そう思いながらも、一度出た言葉は戻りません。これまで知らなかった自分の一面に、Hさんは戸惑いと後悔を繰り返すようになりました。

気づけば無限課金状態——見えなくなる受験費用

受験が近づくにつれ、費用への感覚も徐々に鈍くなっていきます。塾代、講習費、模試代、個別指導、参考書。どれも必要だと納得しながら支出を重ねていくうちに、全体像は見えなくなっていきました。

「今、いくら使っているのか」

その問いに即答できなくなっていたといいます。判断力が鈍るほどの忙しさと疲労の中で、目の前の選択をこなすことが優先されていきました。少しでも生活費を抑えるため、夕方はスーパーを何軒も回るようになりました。

そして受験終了後、ようやくすべてを整理したとき、Hさんは言葉を失います。

想像以上に膨らんでいた総額。

そして晴れやかなはずの私立中学の入学時にかかる費用一覧を見て、再び頭を抱えることになります。

揺らぎの中で残ったもの——終わって初めて気づくこと

更年期という自分の変化と、子どもの反抗期。その両方に向き合いながらの中学受験は、決して穏やかなものではありませんでした。

それでもHさんは振り返ります。

子どもと本気で向き合った時間が確かにあったこと。そして、自分自身の限界や弱さを知る機会でもあったこと。

「大変だった」という言葉では足りないほどの時間でありながら、その経験は、親子の関係にも、自分自身にも確かなものを残しました。

中学受験は、子どもの挑戦であると同時に、母親にとってもまた、自分の揺らぎと向き合う時間です。その狭間で感じた葛藤は、簡単に消えるものではありませんが、確実に何かを残していくのです。

まいどなの求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース