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「味がありすぎる」!? 駅で異彩を放つ手書きの案内板に感動! 一目で伝わるメッセージに墨汁メーカー「やっぱり最後に伝わるのは人の手」

そんでなライターズ そんでなライターズ

東京駅の新幹線乗り場で見かけた達筆な墨文字による手書き案内板。「紙の切符専用」と書かれた美しくも迫力ある墨文字の写真がXで話題になりました。

投稿したのは、創業127年の墨汁メーカー「開明墨汁」の公式アカウント(@kaimei1898)。「この時代に手書きの駅案内は激アツ しかも墨 視認性も気迫も段違い やっぱり最後に伝わるのは人の手だなと思う」と投稿すると、「味がありすぎる」「妙に迫力が出ている」といった声が寄せられました。

投稿主さんがこの案内板を見つけたのは、東京駅の東北・上越・北陸新幹線などが発着する新幹線乗り場の改札口前。「新幹線のりばです」「JR各線乗り換え口」といった印刷された案内表示や自動改札機が並ぶ中に、手書きの墨文字案内板は異彩を放っていました。

膝上ほどの高さのスタンド式案内板の中央に白い半紙。そこに縦書きの行書体で「紙の切符専用」と大きく墨書。筆の運びは伸びやかで勢いがあり、「切」や「専」の払いには力強さがにじんでいます。左下には小さく「東京駅」と署名がありました。デジタル表示や印刷物で統一された駅構内の中に、墨と筆による表現はひときわ目立っていました。

「心をつかまれたのは、墨色の印象と線の伸びやかさでした。人の往来が多い場所で瞬時に情報を伝えるという役割を、しっかり受け止めて書かれていると感じました。限られた時間や条件の中でも、必要なことをきちんと届けたい。そんな思いが、一本一本の線から自然と伝わってきました」

デジタル表示が主流となってきている現代の駅で、墨による手書きの案内が使われていたことにも、特別な思いがあったそうです。

「デジタルが当たり前の時代の中で、長く続いてきた書の文化が、この瞬間に社会の役に立っている。それを実感できたことは、墨に関わる者にとって大きな喜びです。積み重ねてきた時間が、そっと報われたような気持ちになりました」

投稿文では「視認性が段違い」とも表現していましたが、実際に写真を見ると、周囲の案内表示の文字が印刷されたゴシック体であるのに対し、墨文字の案内板は筆特有の太さの強弱や墨の濃淡があり、均質なデジタル表示の中で目を引く存在になっていることがわかります。一方で、行書体ゆえの読みにくさを指摘する声もあったといいます。コメントでは「視認性のためには楷書で書いていただきたい」「残念ながら読めない人多そう」「『彼の切符専用』に見えたわ!」といった反応が寄せられました。

「光る表示や整った印刷はとても便利です。それでも手で書かれた文字には、どこか人の気配や温度があります。思わず目が留まり、その意味を受け取ろうとする力が生まれます。文字の形についてさまざまな声が寄せられたことも含めて、多くの方が『読もう』と向き合ってくださったこと自体が、手書きならではの伝わる強さだと感じました」

様々な反応が寄せられた一方、その反響の大きさにも手書きに対する手応えを感じたといいます。

「感じ方はそれぞれであっても、多くの方が足を止め、心を寄せてくださったことが本当にうれしく思います。派手さとは違う、確かな力が届いていたのだと感じています」

墨汁メーカーという立場から、日常で墨に触れる機会が少ない人に向けて語りました。

「書は少し遠い存在に思えるかもしれませんが、一本の線を書くところから始まります。特別な技術がなくても、文字には思っている以上の表現があります。日常の中に手書きの文字がある風景を、この案内板を通して感じていただけたら幸いです」

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