「奈良唯一の製氷メーカーの本気度を見せつけます
『コーラを凍らせてみた』」
こんなポストをされたのは中 考仁 |日乃出製氷 4代目(泥臭く、活路を拓く)(@nara_no_kooriya)さん。
投稿されたのは、真っ黒なコーラをそのまま凍らせた巨大な氷。普段は透明な純氷を作っている製氷メーカーだからこそ、そのギャップと仕上がりに驚かされます。
「発想が面白すぎる!さすが製氷メーカー」
「中がどうなってるのか気になる…」
「コーラ氷でかき氷作ったらどうなるんだろう?」
「次は何を凍らせるのか楽しみ」
驚きの声が寄せられました。ポストをされた中 考仁さんにお話を伺いました。
ーー「コーラを凍らせてみた」という発想は、どんなきっかけから?
「4年前、サイト制作会社の担当の方から『おまけでYouTube撮りましょか』と言われたのがきっかけです。昔からジュースを凍らせたらどうなるんやろとは思っていたんですが、コロナ禍で時間もあったのでやってみました」
ーー実際にコーラを凍らせる際、難しかった点は?
「工程自体は通常と同じです。氷缶に液体を入れて、パイプで空気を送り込みながら撹拌して凍らせていきます。ただ、添加物が多いせいか、なかなか凍らず、通常より1日ほど長く凍らせたと思います」
ーー完成したコーラの氷を見たときは?
「思ってたより分離しなかったな、というのが正直な感想です。透明な部分とコーラ原液に分かれると思っていましたが、外側は固まっても内側はフローズン状態でした。完全に思惑は外れましたね」
ーー今回の挑戦を通して、特に伝えたかったことは?
「コーラ氷で本気を見せるつもりはなかったんです。一つ前の投稿で、これからは製氷メーカーとして100年後につなげていく発信をしていくという決意表明をしました。ただ、生真面目な投稿ばかりは向いていないので、以前撮っていた画像を出しました。次は紅茶を凍らせて、最終的には美味しいかき氷まで作れたらと考えています」
ーー日乃出製氷さんは、奈良唯一の製氷メーカーなのですね。大切にされている想いは?
「昭和16年創業、昭和26年に法人化しました。奈良の製氷メーカーとして県内の氷屋に純氷を供給しています。私が四代目代表取締役に就任したのは令和元年です。
2014年にはメーカー直営のかき氷店『奈良の氷屋ヒノデさん』をオープンし、『マツコの知らない世界』をはじめ多数のメディアにも出演しました。
2021年にかき氷屋は卒業しましたが、かき氷販売で培ったノウハウを活かして、今は全国のかき氷屋さん向けに“削り”の講習を行っています。
1000年続く氷食文化を次の100年につなげ、日本の純氷の良さを世界に届けたい。その第一歩として、自社ブランド『大和氷室』を日本全国に届けていきたいと考えています」
ーー日乃出製氷さんの氷や取り組みに興味を持った方へメッセージをお願いします。
「氷は、かき氷屋さんやBARなどで、皆さんの日常に彩りや癒しを与えてくれる存在だと思っています。使われている氷がどこの氷屋さんのものか、少しでも興味を持ってもらえたら嬉しいです。その氷が日乃出製氷の純氷『大和氷室』だったら最高ですね」
コーラを凍らせるという一見ユニークな挑戦の裏には、長い歴史と氷文化を未来につなげたいという真摯な想いがありました。
次はどんなものを凍らせるのか、そしてその先にどんなかき氷が生まれるのか。今後の発信にも注目です。