tl_bnr_land

時短勤務で収入が減ったら使える?新制度「育児時短就業給付金」 月収20万円→15万円の26歳女性は対象か【社労士が解説】

長澤 芳子 長澤 芳子

Aさん(26歳女性)は、1歳2カ月の子どもを育てながら時短勤務をしています。夫は朝が早く残業も多いため、子どもの体調不良時の対応や保育園の送迎を担うことが難しい状況です。そのためAさんが主に育児を担い、時短勤務をせざるを得ません。

Aさんの月収は20万円から15万円に減り、物価高や住宅ローンの返済もあって家計は毎月約3万円の赤字です。子どもが2歳になる2026年12月に時短勤務を終了する予定で、それまで約10カ月あります。毎月3万円の赤字が続くと、合計30万円を貯金でまかなう必要があります。Aさんは教育費として貯めていた150万円を切り崩して使わざるを得ない状況に、不安が大きいといいます。

Aさんは、この状況を補う支援制度がないか調べた結果、2025年4月に新設された「育児時短就業給付金」の存在を知りました。もし現状がこの給付金の付与条件を満たしていれば、Aさんはすぐにでも申請したいと考えています。

そこで「育児時短就業給付金」の概要と申請方法について、社会保険労務士の小島朋子さんに聞きました。

時短就業中に支払われた賃金額の最大10%が支払われる制度

-「育児時短就業給付金」とはどのようなものですか?

育児時短勤務前と比べて時短後の給与が低下しているとき、時短就業中に支払われた賃金額の最大10%が支払われる制度です。

-Aさんは対象となるのでしょうか?

対象条件は、2歳未満の子を養育するために時短就業する雇用保険の被保険者で、時短前2年間に雇用保険の被保険者期間が12カ月ある人です。

条件を見る限り、Aさんのケースは対象となる可能性があります。

-Aさんはいくらくらいの支給を受けられるのでしょうか?

支給対象月に支払われた賃金額が、育児時短就業開始時賃金月額の90%以下であるため、支給率は10%となります。

計算式でいうと、月収15万円×10%=1万5000円です。この1万5000円が、子どもが2歳になるまで、または通常勤務に戻るまでのいずれか早い時点まで、毎月支給されます。

Aさんの場合は、子どもが2歳になる2026年12月に時短勤務を終了する予定とのことなので、対象となるのは約10カ月と考えられます。

-育児時短就業給付金が支給されないケースはありますか?

例えば、支給対象月に支払われた賃金額が、育児時短就業開始時賃金月額の100%以上の場合や、支給対象月に支払われた賃金額が支給限度額以上だった場合には支給されません。

また、支給対象月に支払われた賃金額が一定額(47万1393円※2026(令和8)年7月31日までの額)以上の場合も支給されません。

-この給付金はどのように申請するのですか?

原則として事業主が申請しますが、本人の希望があれば本人が直接提出することも可能です。

時短就業を開始した日から起算して4カ月以内に、必要書類をハローワークに提出することで申請できます。

必要書類には、事業所の賃金台帳や出勤簿、就業規則など(時短就業前後の所定労働時間が分かるもの)、銀行口座が分かるもののコピー、母子手帳のコピーなどが含まれます。

◆小島朋子(こじま・ともこ) 社会保険労務士/社会保険労務士事務所ホライズン代表
千葉県を拠点に活動する社会保険労務士です。障害年金の代理請求を中心に、法人向けには労務に関する各種ご相談、給与計算業務や給与ソフトの導入・設定確認を承っております。会社と人との良好な関係を築くためのサポートをいたします。

まいどなの求人情報

求人情報一覧へ

気になるキーワード

新着ニュース