ある日本人のSNS投稿が今、台湾で注目を浴びています。台湾のネットユーザーの間で拡散され、複数の台湾メディアに取り上げられる事態に。その内容とは。
日本人の行動に、台湾の人々はびっくり
投稿したのは「ボンクレ台湾」さん(@bonkuretaiwan)。普段から台湾の観光やグルメ情報を投稿する台湾リピーターです。
「もはや観光名所では!?」
シンプルなキャプションとともに投稿された写真には「離婚500元」の文字! 日本人が見ると、ぎょっとしてしまう内容です。
この年末年始、台湾南部の街・台南を訪れた際に撮影。初めて見たときは「離婚500元でできるなんて気軽! 看板もとても分かりやすい!」と思ったそう。
ボンクレ台湾さんの投稿は表示回数が42万回超。台湾の複数メディアでも取り上げられ、自分たちにとっては日常の風景が、日本人観光客の撮影スポットになっていると驚きとともに伝えられています。
実は筆者自身も数年前、同じ場所で全く同じ構図の写真を撮っていました。ボンクレ台湾さんの投稿のリプライにも、他の方が撮影した看板の写真が何枚も並んでいます。
「離婚500元」意味は?
では、気になる看板の意味は。
離婚ということは、別れさせ屋? それとも最近日本で流行りの「退職代行」ならぬ「離婚代行」? しかし500元は現在のレートで約2500円。安すぎます。
筆者の台湾の友人で、法律事務所勤務の方に詳しく話を聞いてみると、広告主は「地政士」の事務所。 日本で言う司法書士に当たります。
台湾では離婚の際、子供がいるなどで離婚協議書が必要な場合は作成を地政士に依頼します。今回注目された看板は、その作成費用が500元であるという意味。台湾では離婚届に2人の証人が必要なため、SNS上の台湾の方のコメントには「実際は500元に加えて証人1人1000元で合計2500元(約12000円)かかる」とありました。
台湾文化では、結婚の証人はおめでたいことですが、離婚の証人は悪いことだと思われがちで、名前を書くと自分の運気が下がると考えられています。そのため、離婚の時に証人になってくれる人を探すのに苦労することがあるようで、地政士事務所で証人の手配を承っているのだとか。
友人は「年配の人が信じる迷信だよ。若い世代はあまり気にしない」と言いながらも、離婚の証人に名前を使用しても、紅包(ホンバオ、赤い封筒)に包まれた報酬を受け取ることで悪運が解消ができる、とも説明してくれました。
これを聞いて筆者がまず思ったことは「これ、バイトになるやん…」。友人も笑いながら、「証人になる回数に制限はないから、本当におこづかい稼ぎしてる人はいるかもしれない。今月ちょっとお金厳しいから、離婚の証人するか!って」と話しました。
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看板があるのは、台南の五つ星ホテル「シルクスプレイスホテル」からほど近い、観光客が多く行き交う路上。台湾の古都として観光名所が多い台南に旅行の際は、ぜひこの名物看板を探してみるのもおもしろいかもしれません。