猫の急性腎不全は腫瘍や中毒などによって腎臓の組織が破壊される、腎臓に十分な血液が届かなくなるなど、様々な原因によって起きると考えられている。
エキゾチックショートヘアのこいもちゃん(男の子)はキャットタワーからの落下でお腹を打撲し、急性腎不全を発症したという。飼い主いもいもさん(@tmasamin)は自身の経験を伝えることで、“外傷”でも急性腎不全が発症するケースがあることを知ってほしいと願っている。
息子の希望から“エキゾチックショートヘア”をお迎え
幼い息子さんがエキゾチックチックショートヘアとの暮らしを夢見ていたことから、2019年9月、飼い主さんはこいもちゃんを迎えた。
「ちょうど引っ越すタイミングでペットが飼える状況になり、『猫をお迎えしたいね』と家族で話していたところ、偶然立ち寄った近所のペットショップにこいもがいました。当時はエキゾチックを見かけることがなかなかなかったので、その場でお迎えを決めたんです」
おっとりしているように見えるが、実はアクティブ。大好きなのは、部屋を走り回ることと追いかけっこ。追いかけっこしたい気持ちが募ると、飼い主さんの前に現れて急にダッシュし、遊びに誘う。
「優しくて温厚で、人のそばにいるのが好きな子。でも、抱っこは苦手。抱こうとするとイヤイヤされるのが、ちょっと寂しいです(笑)」
キャットタワーからの落下で“急性腎不全”を発症
穏やかな日々に緊張が走ったのは、6歳の誕生日を目前にした2025年5月30日のこと。仕事を終えて帰宅した飼い主さんは、留守中にこいもちゃんが何度も嘔吐したことに気づく。
「帰宅後も何度か嘔吐する素振りを見せ、明らかに具合が悪そうでした。ただ、歩いたり、椅子にジャンプしたりと、動くことはできていたので救急ではなく、翌朝かかりつけの動物病院を受診しました」
医師は触診だけでなく、レントゲン検査や血液検査も行ってくれた。すると、血液検査によって、急性腎不全を発症していることが判明。ステージ4に当てはまるほど重度であったため、3日間の日帰り入院をし、点滴を受けることになった。
「初めは原因が分かりませんでしたが、3日間の日帰り入院をした後、エコー検査のためにお腹の毛を剃ったら大きなあざがあり、打撲していたことが分かったんです」
あざを見て思い出したのは、吐物がキャットタワーの周りにあったことやキャットタワーの周りに敷いてあるラグの不自然なずれ方。
こいもちゃんがキャットタワーに上らなくなったことなども踏まえ、医師はキャットタワーから落下し、お腹を打撲したショックと痛みから急性腎不全になったと診断した。
「もともと運動神経は俊敏ではありませんが、キャットタワーは何年も使っているもの。これまで落ちたことはなかったので、まさか…という気持ちでした」
急性腎不全の発症を経て考えた”愛猫を守る暮らしの工夫“とは
幸い、現在の状態は安定しており、テーブルなどへのジャンプもできている。ただ、急性腎不全からステージ2程度の慢性腎不全に移行したため、療法食やサプリを与え、現状維持に努めているという。
「キャットタワーには上らなくなりましたが、一番下で座っていることはあります。気が変わって上ろうとしたら怖いので、上れないように物を置いています」
また、キャットタワーに爪が引っかかることも落下事故に繋がると感じた飼い主さんは以前よりもマメに爪切りをするようになった。これまで録画せずに使用していたペットカメラは、録画機能をオンに。何かあった時、留守中の様子を見返せるようにしている。
「日頃から落下事故を想定して、安全対策をするべきだったと改めて思いました。家族で安全対策をより意識していれば防ぐことができたかもしれないと思うと、本当にごめんねという気持ちになります」
自分と同じ悲しみを味わってほしくない――。そう思うからこそ、飼い主さんは仕事などで日中、留守にする人に向け、「自分たちの事例を知って、自宅の安全対策を見直してほしい」と訴える。
「急性腎不全の発症直後は、こいもがいたからこそ知り合うことができた飼い主さんたちにたくさん支えられました。本当に感謝しています。この先も、こいもとたくさんの思い出を作っていきたい」
猫は運動神経がいい子が多いため、飼い主としてはキャットタワーやキャットウォークを使う姿を微笑ましく思うものだが、猫の運動神経は個体差が大きく、不測の事態が起きることもある。
こいもちゃんと飼い主さんの経験談は愛猫の運動神経を客観視し、安全な上下運動をさせてあげられる環境を考えるきっかけとなるだろう。