フードコートで空いている席を探すのに苦労した経験は誰にでもあるでしょう。ようやく見つけた空席に、飲みかけのカップやゴミのようなものが置かれていたら「誰かの席なのかな?」と迷ってしまいます。そんなありふれたシーンから始まる出来事を描いた作品『ゴミが置いてあった席』(作:増田さん)が、注目を集めています。
家族でフードコートへ訪れた増田さん。空いている席を見つけたものの、ゴミのようなものが置いてありました。誰かが席を取っているのかもしれないと考えていると、自分が席を取っていたという男性に声をかけられました。その男性は長期間お風呂に入っていないような悪臭がし、反射的に怖いと感じた増田さんは、その場を離れようとします。
すると、そこへ店員さんが現れ、男性に注意し始めます。どうやら男性は、何時間もその場所に居座っていたのだそうです。男性に対し「今すぐにどこかへ行ってください」と注意しているのを、増田さんはドキドキしながら見続けます。その後、男性はその場から立ち去るのですが、その後ろ姿を見ている時に男性の持ち物にヘルプマークがついていたのに増田さんは気づきます。
ヘルプマークは、外見からは分からなくても援助や配慮を必要としている人が、それを周囲の方に知らせるマークのことです。そのマークに気づいた増田さんは、これで良かったのかと複雑な心境になるのでした。
読者からは「こういう方いますよね…色々考えさせられます…」「お店も商売ですから、他のお客さんに迷惑になる人には長居してほしくないというのは理解できます」など、さまざまな意見があがっています。そんな同作について、作者の増田さんに話を聞きました。
店側の主張と客の状況に「答えが出ない」
ーヘルプマークを知らない人もたくさんいると思います。増田さんはいつ頃から知っていたのでしょうか?
いつ頃から知っていたのかは覚えていないのですが、電車などでよく見かけるようになったので、何かで調べたり聞いたりしたのかもしれません。コメント欄ではヘルプマークにネガティブなイメージを持っているという人がちょくちょくいて驚きました…。もう少しヘルプマークへの理解がすすむといいなあと思います。
ーこの出来事についてご家族は何か言っていましたか?
家族は詳しいやり取りを見ていなかったので、「何があったの?」ときょとんとしていました。かわいそうというよりは、男性の臭いがすごかったと言っていました。
ー最後、増田さんも悩まれていましたが、現在、答えは出ましたでしょうか?
結局答えは出ていません…!これからもあれこれ考えていこうと思います。
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