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噛みつきそう!チンアナゴの隣人トラブル…喧嘩前の緊張感高まるも「手も足も出ない」

米田 ゆきほ 米田 ゆきほ

喧嘩しそうでしない、チンアナゴの動画がSNSで話題になっている。

動画には、「噛みつくぞ!」と言わんばかりに口を開けて威嚇し合うチンアナゴが2匹。しかし何かが気になるのか、突然冷静になるチンアナゴたち。威嚇しては突然冷静になる、を何度も繰り返し、結局大きな喧嘩に発展することなく何事もなかったように治まってしまった。

投稿したスマートアクアリウム静岡(静岡県静岡市)で魚類・両生類・爬虫類を担当する飼育課長、小坂直也さんに話を聞いた。

――なぜ怒っているんですか? 

小坂:巣穴が近くなってしまった2匹がなわばりを主張しています。チンアナゴは巣穴を持ってエサを待つという習性から、自身のなわばりを持ち、他のチンアナゴが近くに来ると威嚇するんですよ。

――もともと気性が荒い生き物なんですか?

小坂:別種の魚や生き物に攻撃することはなく、どちらかというと臆病な魚。でもチンアナゴ同士では譲れないものがあるようで、こんな小競り合いをすることがあります。

――本当の喧嘩に発展することもあるんですか? 

小坂:場合によっては噛みつくことがありますが、素早く巣穴の中に逃げ込んだり、巣穴から逃げ出して回避することが多いです。見えなくなった相手を追いかけてまで攻撃することはありません。

――隣人トラブルは、よく見られるものですか?貴重なシーンだったんでしょうか。

小坂:当館の水槽は比較的小さくて密度も高いので良く見られます。と思ったら、次の日にはケンカもせずにくっついていたりすることもあるので、彼らの虫の居所によるのかもしれません。

――チンアナゴの、おすすめ観賞方法は?

小坂:臆病なので、大げさに近づくとすぐに隠れてしまいますが、じっとしていると徐々に姿を見せてくれます。とにかく辛抱強く、気配を消すと、リラックスして体を出している様子を観察することができます。恐らく、皆さんが思っているよりもながーい胴体を見せてくれると思いますよ!

◇    ◇

SNSでは「手も足も出ないね」「こんな生き生きしたチンアナゴ珍しい」「人間の満員電車もこんな感じ」「本人たちは必死だろうけどニヤけちゃう」などの反響が寄せられた。

スマートアクアリウム静岡は魚だけでなく両生類爬虫類など160種を展示しているそう。静岡駅から徒歩5分で水中の世界が覗ける貴重な場所だ。

スマートアクアリウム静岡
https://x.com/smartaqua_sz

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