Z世代を中心に人気が広がった「麻辣湯(マーラータン)」。しびれる辛さがクセになると、今では有名店に行列ができるほどのブームとなっている。ただ美味しいだけでなく、味の決め手となる薬膳スパイスに含まれる健康や美容への効果にも注目が集まり、若い世代や女性のあいだで「薬膳」そのものに関心を持つ人が増えている。テレビでも「薬膳」をテーマにしたドラマが話題になるなど、まさに今、薬膳は身近なキーワードのひとつとなっている。そこで今回は、改めて「薬膳」の魅力や日常への取り入れ方について取材した。
驚き!身近な食材で 薬膳を実践できる
株式会社yakuzen story食べあわせ薬膳レシピスクール代表で、薬膳料理研究家・管理栄養士の槇玲(まり)先生に話を聞いた。「『薬膳』とは、すべての食材は『薬』であり、そして薬は『毒』にもなり得る、という考え方です。いつ、どんなとき、何を食べるか。例えば『れんこん×鶏肉』の組み合わせは、夏の終わりから秋にかけての、疲れやすく食欲が落ちているときにおすすめです。れんこんは〝涼性〟で、ほんのり体を冷ましながら、胃腸を整え、肺を潤し、血をきれいに巡らせる働きがあります【槇玲先生】」。個人的には、薬膳というと漢方や珍しい薬草などを使用するイメージを持っていたので、身近な食材でも実践できると聞いて、がぜん興味が湧いてきた。
薬膳レトルトカレーや薬膳調理キットも登場
もっと簡単に「薬膳」を試してみたい!そんな方には、より手軽に楽しめる「ゆる薬膳」商品も。株式会社AKプラスの「国立(くにたち)薬膳カレー」はごはんにかけるだけのレトルトパック。クローブや陳皮、山椒など30種類のハーブ&スパイスを使った本格派で、小麦粉や化学調味料は使用しないなど原料にもこだわった。自炊派の方には、薬膳小町の「サムゲタン」調理キットもおすすめだ。もち米、なつめ、蓮の実、クコの実、高麗人参などの手に入りにくい食材がセットになっているので、とり手羽元を用意するだけで調理が可能だ。本格的な参鶏湯が自宅で作れるなんて、感激!あまりに美味しくできたので、ついつい誰かに振る舞いたくなる。
自宅で楽しめるペットボトル商品も
自宅で楽しめる商品でいえば、サントリーの新ブランドにも注目したい。社内公募により誕生した、その名も「薬膳好日(やくぜんこうじつ)」。台湾在住時に薬膳コーディネーター資格を取得したというブランド担当者が、〝 薬膳を日本でも拡げたい〟とブランドを立ち上げた。台湾では薬膳が生活に密着しており、普段の食生活から身体を労わる「薬食同源」の文化に共感したことがきっかけとなったそうだ。ペットボトル飲料で、今月から「薬膳好日 ジンジャー&ソーダ」を発売、来月7日にはホット商品の「薬膳好日 ジンジャー&アップル」を新発売する。
はちみつ×スパイス しょうがで温活♪
「ジンジャー&ソーダ」は、ちょっと高級なクラフトジンジャーエールのような、爽やかな生姜の香りとピリッとした刺激が爽快だ。りんごとはちみつの優しい甘さが特徴の「ジンジャー&アップル」は、生姜やスパイスの効果なのか飲んだ後、身体の芯からホカホカと温まった。どちらも高麗人参が配合された本格派にも関わらず、シンプルに「美味しい」ことに驚かされる。薬膳の基本である五味(酸・苦・甘・辛・鹹)をバランスよく配合した複雑でリッチな風味で、これならご褒美感覚で楽しめそう!これから秋冬にむけ、冷え性の方には辛い季節。日々の体質改善を目指して、手軽に本格的な「ゆる薬膳」商品の『薬膳好日』から始めてみませんか。
◆中口のり子 芸術系大学卒業後、出版社にて地域情報誌の企画提案や取材などを担当。結婚・出産を経て、デザイナー&ライターとしてフリーランスに。ラジオ関西の情報サイト「ラジトピ」への寄稿ほか、大阪・兵庫を中心に活動。グルメから美容まで、最新の流行がいち早くキャッチできるこの仕事は天職!?