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「私は半額シールの女?」 撮影で嫌だったこと3選 読めない待ち時間、唐突なスケジュールを上回った1位は【元セクシー女優が解説】

たかなし 亜妖 たかなし 亜妖

セクシー女優は肉体労働かつ、形のない商売ですから辛いことも多いです。「デビューからずっと楽しいことしかありませんでした!」と引退時に口にする女優さんもいますが、本当に1つもないなどあり得ません。ストレスゼロではいられないのが、仕事というものですからね。そんなセクシー女優業について、個人的な意見にはなってしまうものの、現役時代に辛かったことを振り返りましょう。

辛かったことランキング1位!「待ち」の時間

とても地味な回答が1位ですが、ただ“地味に辛い”のが待ち時間です。個人的に、一発ドカンの衝撃よりも、ジワリジワリと忍び寄る辛さが苦手なのです。

自分1人の単体作品であれば、セッティング以外で長く待たされることは減るでしょう。しかし共演ものや企画撮影など女優が複数名参加する形だと出番以外は引っ込むので、自動的に「待ち」の時間は増えます。最近は経費削減のため広めのスタジオを借り、あちこちで撮影を同時並行する機会も多く、使う部屋が空かなければ待機は逃れられません。

1日のスケジュールが組まれていても、監督がこだわればそのぶん時間が押してしまうもの。そのため待ち時間があとどれだけ発生するのか全く分からないのです。また楽屋と称される部屋も防音仕様ではなく、騒いでいるとマイクが音を拾ってしまいます。場合によっては通常のボリュームでスタッフさんと会話をしていると「声小さくして」と注意されるので、リラックスして会話ができる機会は少ない印象でした。

友達もいない、特にやることがない私は何よりも「待ち」の時間が一番つらかったです。たぶん同じ気持ちの人は結構いると思いますね。ちなみに何もしない時間、机に置いてあるツナギ(お菓子や軽食のこと)を暇潰しがてら口へ運んでしまい、気づくと現場に行く度に太ってしまうという話もよく耳にする程です。

辛かったことランキング2位!スケジュールの唐突さ

当時は「撮影から販売まで4~5カ月間を空ける」という契約書に関するAV新法が導入されておらず、いつスケジュールが降ってくるか分からない状態でした。特に私は売れっ子ではありません。2~3カ月先までびっしりオファーで埋まるなんてことはなかったため、緊急の仕事が舞い込んでも大丈夫なように、常日頃から体を空けていました。欠員が出た際のピンチヒッターもOKしていたので、“おこぼれ”にも必死だったのです(苦笑)。

もちろん事前に相談してくれるメーカーも多いのですが、新法制定前は1週間前のオファーや「明後日空いてる?」という依頼がよくありました。そもそもキャスティング自体が撮影日5日前に決まるのも珍しくはなかったですね。

私の場合、仕事の1つ1つに齧りつかなければならない非売れっ子だったことにより、思ったより好き勝手できないのが地味に辛いポイントでした。自分で自分を縛り付けていた部分は否めませんが、「もっと売れていたらこの手の悩みはなかったのかしら」と今さらながら思ってしまいますね。

辛かったことランキング3位!半額シール弁当

要約すると予算の低い現場で半額シールが貼られたお弁当が出てきたエピソードなのですが、何度この話を愚痴っても私の記憶から薄れることはありません。むしろ口にすればするほど、「あれはあり得なかったな」なんて改めて思うのです。

今はビデオが売れない時代で、私が現役だった2016年頃からすでに業界は不況だと騒がれていました。経費削減を強く意識するメーカーも多く、カットできるところといえば、やはり食べ物関連です。予算が割けないとお弁当で贅沢はできず、ツナギの数も多く用意できません。

ただお弁当のフタに貼られた半額シールを見た時は、流石に堪えました。自分は半額シールの女なのかと打ちひしがれそうに……(笑)実際に売れてはいませんから、値引きのものでも食べさせてもらえるだけ有難いですけどね。他のメーカーでは巡り合わなかった出来事なので衝撃レベルが高く、今でも忘れられないから第3位にランクインです。

恐らく外から見た「辛さ」と中にいる人の「辛さ」には、相違がみられると思います。もしかすると私の意見は意外かもしれませんし、インパクトそのものは強くない……はず(笑)

◆たかなし亜妖(たかなし・あや)
元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。

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