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30代半ばで夫がうつ病に「収入が途絶えて初めて知った」障害年金制度と“備え”の重要性 経験者の社労士が語る、家族を守る知識

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安心できる暮らしを日々続けながら、パートナーとともに人生を歩んでいきたい。誰もがそう願っているのではないでしょうか。しかし、想像もしていなかった出来事が突然起こり得るのが人生かもしれません。想定外の困難に、どう備えればいいのでしょうか。

社会保険労務士の白石美佐子さんも、想定外な経験した一人です。その自らの体験から、障害年金等を専門とする社会保険労務士になり、以降は、障がいにより生活に困ってしまった多くの方々に寄り添ってきたそうです。安心して暮らしていくための日頃の備えを、具体例とともに聞きました。

自分だけではない。パートナーが「障がい」を負うリスク

――結婚や出産など、20代から30代へとライフステージを経ていく際に、気をつけておくべきことはありますか?

ライフプランをしっかり考えることが大切です。若い方は特に、自分やパートナーが病気になったり障がいを負ったりすることを想像できません。一生にわたって健康な状態が続くと考え、収入が減ったり途絶えたりすることを想定しておらず、将来への備えを意識している方はほとんどいないと思います。

例えば、結婚をして子育てをする場合、将来の教育費は考えていらっしゃいますか?小・中・高・大学に必要な費用は、国公立か私立の学校かによって異なりますよね。また、いつまでも良好な健康状態で仕事を続けられて、今の生活水準を必ず維持できるでしょうか?病気などを患ってしまった場合は、収入の減少が予想されますよね。

――白石さんが接してきた中でも、困難な状況に陥ってしまう、特に多いケースはありますか?

予期せぬ収入減少に伴い、家族がギクシャクしてしまうケースが多いと思います。近年は共働きのご夫婦も多いのですが、夫の収入が高く妻は働かない選択をされているご夫婦もおられるかと思います。また、夫の扶養範囲内で働く選択肢を取るご夫婦も多いかと考えます。

その状況で、家庭の主な収入を支える夫が突然病気になった場合に、一定期間のキャリアが途絶えている妻がいきなり社会復帰を果たすのは、ハードルが高いように感じています。

いざとなっても急には生活水準を落とせず、また、住宅ローンは、将来も給料が順当にもらえる前提で組まれていたりします。経済的に困窮し、妻が働く選択肢を取らざるを得ない状況に直面。しかし、夫を介護する時間も体力もないため施設などに入れたいが、そんな状況に陥ったとしてもお金の余裕はないという負のループ……。やっと手に入れた念願のマイホームを手放さざるを得なくなってしまったり、愛情を持つ余裕が失われて家庭が崩壊してしまったりするケースを多く見てきました。

誰にでも、身体障がいや要介護状態になることは起こり得ます。精神面や健康面だけでなく、収入面でも備えることを考えておくべきだと思います。夫婦のどちらかが障がい状態や要介護状態になった場合に、いったいどれくらいの費用がかかるのかを意識して将来に備えましょう。

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