夫婦仲が冷え切っているのに仮面夫婦を続けている妻の中には「仮面夫婦を続ける夫の本音」を知りたいという人もいます。離婚せずに、いつまで同居を続けるのか悩むこともあるのでしょう。仮面夫婦を続ける夫の本音を知る方法や、仮面夫婦から関係を修復する方法などを紹介します。
仮面夫婦を続ける夫の本音を知りたい…
夫婦関係が悪化して離婚してもおかしくないのに、さまざまな事情から仮面夫婦を続けている人たちがいます。しかし「仮面夫婦を続けるのがしんどい」「老後をどう過ごすのか、夫の気持がわからない」などと悩む妻もいて、仮面夫婦を続けるにしても、仮面夫婦に特徴的な苦悩もあるようです。
子供の養育など夫婦の事情によっては、仮面夫婦の暮らしが互いに都合が良いこともあります。一方で、「いつまで仮面夫婦を続けるつもりなのか」「関係修復を考えていないのか」と妻や夫の気持ちを知りたいと思うこともあるでしょう。妻が夫の本音を知りたいと思ったときの対処法や、夫婦関係の修復を図る方法について紹介します。
仮面夫婦を続ける夫の本音とは
仮面夫婦を続ける夫はどのようなことを考えているのでしょうか。仮面夫婦を続ける夫の本音や気持ちを紹介します
▽離婚すると世間体が悪い
仮面夫婦を続ける理由として多いのは、「離婚すると世間体が悪い」でしょう。離婚すると、会社や友人、知人に説明しなければなりません。結婚を喜んでくれた家族や同僚、友人に申し訳なさを感じる人もいるでしょう。離婚したことで、周囲の見る目が変わるのではないか、と不安になる人もいます。
また、夫婦関係が壊れた理由によっても「世間体が悪い」と感じることがあります。浮気が原因だった場合、「浮気をしたらしい」「浮気をされた」などと陰で言われたくないと考えるのは当然ですし、理由を明らかにしないことで、あれこれ詮索されるのも嫌なものです。
▽離婚する労力がもったいない
離婚するには、労力がかかるものです。結婚後に築いた財産を平等に分けなくてはなりませんし、子供がいれば、どちらが子供も引き取り、養育費をいくら支払うかの協議も必要です。そのうえ、引っ越しが必要な場合もあり、新たな生活を始めるにあたって、役所や会社に届け出をしなければならないこともあります。
離婚が決まる前にも、条件をめぐって話し合いが難航することもあり、親が話し合いに口を挟んできてこじれてしまうケースがあります。仕事や育児に忙しい時期は、こうした煩わしい話し合いや手続きに、なかなか時間を割けません。しんどいことに時間を取られるくらいなら、当面は仮面夫婦でいようと考える人もいます。
▽離婚すると生活水準が下がりそう
離婚すると、2人で行っていた家事を1人でしなければならなくなります。共働き夫婦の場合は1カ月の総収入も減ってしまいますし、2人の生活が1人になったからといって、生活費が半分になるわけではありません。多くの場合、離婚すると生活水準が下がってしまうようです。
このため「家から出たくない」「今の暮らしを続けたい」「家事をしてくれる人がいてほしい」などといった理由で、仮面夫婦を選択する人もいます。互いに愛情はなくても、きっちり生活のルールを決めていれば、同居人として最低限の協力をしながら生活は続けられます。
▽互いに干渉せず気ままで楽
仮面夫婦の生活について、「互いに干渉せず、気ままで楽」と感じる人がいます。こうした人は1人でいることを楽しむ傾向があり、他人と話す機会が少なくても苦になりません。妻や夫のおしゃべりに付き合わなくて済むので、自分の好きなように時間を過ごせます。
「一緒に生活しているのに、互いに無関心を装う生活がしんどい」と感じることもないので、相手が「離婚したい」と言い出さない限り、夫婦生活を解消しようとは思わないでしょう。
▽子供のために離婚は避けたい
離婚の大きな支障となるのは、大抵の場合、子供の養育です。どちらが子供を引き取るのか、養育費はいくらにするのか、といった問題はもちろん、離婚することが子供にとって幸せなのか、という悩みもあります。また、夫婦双方が「子供とは離れたくない」「子供の前では仲の良い両親でいたい」と考えることもあります。
こうした場合、夫婦としての関係は終わったけれど、子供のために同居するという選択を望む人もいます。この場合は、子供が独立した後に離婚することも多く、老後の生活をしっかり考えておく必要があります。
いつまで続ける気?夫の気持ちを知るには
始めた理由はどうであれ、老後2人きりの生活になっても仮面夫婦でいるということはあまり考えられません。特に夫に生活費の多くを頼っている妻は、結婚生活を解消した後の生活について考えておく必要があります。このため、いつまで仮面夫婦を続けるつもりなのか、夫の本音を知りたいと思っている妻は多いでしょう。
夫の本音や気持ちを探り、聞き出すための方法を紹介します。
▽仮面夫婦を続けていくためのルールを決める
仮面夫婦を続けるためのルールづくりを通じて、夫の本音や気持ちを探る方法があります。仮面夫婦を続けていくには、できるだけ相手に関わらずに生活するためのルールづくりが必要です。生活費の負担や家事の分担などをあらかじめ決めておかなければ、その都度、もめてしまいます。
こうしたルールを決めたり、見直したりする場合に、結婚生活を解消したくなった場合の取り決めについても話し合っておくと、ある程度、夫の考えもわかります。しばらく仮面夫婦を続けたいと思っているときは、あまり細かなルールも決めようとはしないものです。
▽将来について話し合う
もし、可能なら、夫にこれからの生活や将来について話し合いをもちかけてみましょう。とりあえず、このまま仮面夫婦生活を続けたいと思っているのなら、「めんどくさい」などと言って応じないことが多く、夫なりに考えがあるのなら、話し合いに応じてくれる可能性があります。
夫が離婚と関係修復のどちらを考えているのかはわかりませんが、話し合いの中で夫が本音を明かしてくれるかもしれません。たとえ、本音を全て話してくれなくても、どのようなことを考えているのかは、ある程度理解できるでしょう。
▽第三者を交えて話し合う
どうしても夫の本音を知りたいときは第三者を交えて話し合いをするのも一つの方法です。信用できる知人や友人を交えて話し合いをすれば、夫も自分の考えや本音を話してくれるかもしれません。ただし、間に入ってもらう人は中立的な立場であることが大切です。親やどちらかの友人は、一方に肩入れしてしまう可能性があるので避けましょう。
また、中立的な立場の知人がいないときや、他人に夫婦の事情を知られたくないという場合は、夫婦関係に詳しいカウンセラーを交えて話をするといいでしょう。カウンセラーであれば、守秘義務があるので安心して話ができますし、2人の話を整理してくれるはずです。
仮面夫婦から抜け出し関係を修復する方法
仮面夫婦の状態から抜け出し、夫婦関係を修復したいと思ったとき、どのように対処すればいいのでしょうか。互いの関係を少しずつ改善し、修復を目指すために効果が期待できる方法を紹介します。
▽相手の良い所を探す
夫婦仲が悪くなると、互いの悪い面ばかりを見がちです。「きっと、こうしてくれるはず」「言わなくてもわかってくれるはず」といった勝手な甘えから、相手に不満を抱くようになることもあります。夫との関係を改善したいのなら、そうした部分から考えを改め、相手の良いところを探しましょう。
相手の良いところを探し、相手の行動を好意的に見るようにすれば、多少の失敗があっても許そうという気持ちになり、不満を抱くことも減るはずです。そうして、夫に優しく接することができるようになれば、相手の態度も変わってくるかもしれません。
▽感謝の気持ちを持つ
仲の良い夫婦は、互いに敬意を払い、感謝の気持ちを持っているものです。「相手がいるから、今の自分がある」と思っているので、多少の考えの違いや行き違いはあまり気にしません。相手の意見を尊重して、よりよい解決法を見つけようとします。
夫との関係を修復したいのなら、「ありがとう」と感謝の言葉を伝えるところから始めてみましょう。自分が感謝されていると気付けば、相手も悪い気はしないはずです。夫も「ありがとう」と言ってくれるようになれば、それは関係修復の第一歩かもしれません。
▽素直にやり直したいと伝える
相手の良い所を見るようにして、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えれば、夫の態度も少し変わってくる可能性があります。少しづつ、日常会話を交わすようになるかもしれません。夫と本音で話し合いができそうだと思ったら、思い切って「やり直したい」と素直に気持ちを伝えてみましょう。
夫からどのような答えが返ってくるかはわかりませんが、素直に「やり直したい」という気持ちを伝えられれば、夫もその気持ちを受けて、今後の2人の関係について考えてくれるはずです。「妻は変わった」と思ってもらえれば、関係修復も不可能ではないでしょう。
仮面夫婦を続ける夫の本音を知りたいと思ったら、専門家に相談を
夫婦の愛情が失われ、一度は仮面夫婦を選択しても、生活を続けていくうちに気持ちは変化していくものです。やはり離婚したほうがいいと思うことがありますし、関係を修復したいと思うこともあります。相手はどう考えているのか、気になることもあるでしょう。
仮面夫婦を続ける夫の本音を知りたいと思ったら、話し合いができる関係や環境をつくり、素直に自分の気持ちを伝える必要があります。話し合いが難しいときは、夫婦関係に詳しいカウンセラーに相談してみましょう。きっと2人にとって役に立つアドバイスが受けられるはずです。
仮面夫婦と言っても夫婦の状態は様々です。専門家は現状に至った背景と経緯、継続するメリットや事情など、それぞれに話を聴き、夫婦間にある潜在的な問題を見つけます。また、コミュニケーションのズレを修正する事も出来ます。中立的な第三者が介在する事で相談者も安心し、本音を口にしやすくなりますので、効率よく話し合う事が出来ますし、関係修復への糸口が見つかるケースも多いです。このままでは…と思った方は是非ご相談下さい。
◆遠藤裕子(えんどう・ひろこ)夫婦カウンセラー/課題解決型マッチングメディア「リコ活」専門家
これまで2000人以上の相談実績を持つ離婚カウンセラー。過去に年間1,600件の調査を担う探偵事務所にいた経験から、多角的な現状分析、効果的な問題解決方法の提案に定評がある。
自身でも夫の浮気を経験し、夫婦関係を修復したことから、夫婦問題の解決まできめ細かいサポートに注力している。
【保有資格】 日本家族問題相談連盟 離婚カウンセラー/NLPマスタープラクティショナー/LABプロファイルプラクティショナー/ホームカウンセラー
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