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能舞台でロック!? 大阪・大槻能楽堂で異色音楽フェス「関西音酒場」開催へ 山本譲二×香西かおりのコラボも実現

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ロックと能舞台が溶け合った異色の音楽フェスが実現する。11月1日に開催される「関西音酒場」公演。その舞台となるのが「大槻能楽堂」(大阪市中央区)だ。「ロックTHE魂」のコンセプトの下、出演者も周年イヤーを迎える山下久美子や山本譲二をはじめ、憂歌団の木村充揮ら多彩で異色の顔ぶれとなっている。一体、どんな音楽フェスになるのか。

異色の舞台に異色のメンバーが出演

「音とお酒に酔う」をコンセプトに、どこか昭和の香りも漂う大人の音楽イベントとして親しまれてきた「関西音酒場」は2019年に始まった。これまでも兵庫・ハチ北での野外ライブや大阪市中央公会堂、いまはなき味園ユニバースなどで公演してきたが、11月公演の会場に決まったのがなんと「大槻能楽堂」だった。

今回の仕掛け人で歌手エレナファウンデとしても音楽活動している宮﨑将光さん(50)が、その経緯を明かす。

「ふだん音楽イベントをやらないようなところで、いい場所はないかと探している中、これはアンマッチでぴったりなんじゃないかと思ったのが能楽堂でした。大槻能楽堂は歴史があって威厳のある建物。昨年の7月にオファーを出し、そこから1年掛けて準備してきました。能舞台でのこれだけの規模の音楽フェスは初めてかも」

大槻能楽堂といえば1935年に全国初の椅子席を導入した能楽堂として誕生し、今年で90年。大阪市中央区上町にあり、近くには大阪城や難波宮跡、NHK大阪などもある。大阪唯一となる三間四方の「本舞台」を持つことでも知られ、戦災を免れた能舞台の木造部分は国の登録有形文化財に登録されている。

能そのものは室町時代にまで遡り、世界最古の舞台芸術と言われるほど伝統と格式が高く、その舞台となる能楽堂でのロック公演は極めて異例。一見、ハードルが高そうに思えるが、宮崎さんによると思った以上にスムーズに話が進んだそうだ。

大槻能楽堂の担当者がROLLYのファン

そのひとつの理由として大槻能楽堂では近年、座席や照明、空調などをリフォームし、より快適な鑑賞環境を整えていること。最近では伝統的な能楽公演の他にも市民参加型の公演やワークショップを開催するなど、能に親しんでもらう活動を積極的に続けてきた。また、幸いなことに「大槻能楽堂さん側の担当者が今回、出演するROLLYさんの大ファンだったことも大きかった」と宮崎さんはうなずいた。

気になる出演アーティストは実に多彩だ。レギュラーとも言える原田真二をはじめ、大澤誉志幸、香西かおり、山下久美子、山本譲二らが登場。さらに有山じゅんじ、浜崎貴司ら個性派も出演する。MCはFM COCOLOのDJマーキーが務めるが、今回の出演者が周年イヤーを迎えているのも大きな特徴だという。たとえば山下久美子は45周年、山本譲二は50周年、浜崎貴司が35周年の節目を迎えている。宮崎さんが続けた。

「たまたまですが、周年が重なりました。最近ヘビメタを歌って話題になっている演歌界の大御所、山本譲二さんと香西かおりさんとの珍しいコラボが実現します。山下久美子さんはデビューからいままでの楽曲をちりばめて歌う予定になっており、サプライズ曲もあるかもしれません。さらに大澤さんと原田さんの組み合わせとか、他の音楽イベントでは聴けない楽曲を提供できると思います」

チケット購入者には新米プレゼントも

席は450席と限られた貴重な空間。オープニングには津軽三味線の飯田華那ら和のテイストを感じさせる演出もあるという。料金は「松竹梅」の三つに分かれ、松が2万2000円、竹1万5000円、梅9900円。決して安くはないが、うれしいお土産つきだ。スポンサーの提供により、従来のお一人さま食パン一斤(ラ・パン)に代わって今回は「和」を意識し、松席は新米と記念Tシャツ、竹席も新米をプレゼントするという。また、ファン層や遠方からのお客さんを想定して13時30分開演、19時30分終演となっている。

「一生に一度のライブになると思います。リハーサルにも時間を掛けて準備します。チケット代は高く感じるかもしれませんが、内容はもりだくさん。きっと満足できると思います」とエレナファウンデこと、宮崎さんは話す。

出演者は他に岡本定義、ジ・白川バンド、ROLLYらバラエティ豊か。あの本格的な能の舞台でどんな音楽フェスになるのか、想像しただけでもワクワクする人が多いのではないだろうか。チケットはすでにイープラス及び関西音酒場オフィシャルホームページ(https://kansaiotosakaba.com/)で発売中。

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