高校生のみなさんが「志願したい大学」はどの大学なのでしょうか。株式会社リクルート(東京都千代田区)が運営する『リクルート進学総研』がこのほど発表した「進学ブランド力調査2025」によると、関東甲信越エリアは「明治大学」、関西エリアでは「関西大学」がそれぞれ1位となりました。
調査は、全国の高校に通っている2026年3月卒業予定者(調査時高校3年生)1万6850人を対象として、2025年4月~5月の期間にインターネットで実施されました。そのほかのエリアの結果は以下の通りです。
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その結果、東北、関東甲信越、東海北陸、関西、九州沖縄では私立大学が1位を獲得した一方、北海道、中四国では国立大学が1位となりました。
また、関東甲信越、関西ではエリア内の大学が上位20校を占めた一方で東北、中四国では半数近くが他エリアの大学となっており、エリア外への志願度に差がみられる結果となりました。
▽「志願したい大学」ランキング
【関東甲信越エリア(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、山梨県、長野県)】
▽1位:明治大学(10.4%)
▽2位:早稲田大学(9.4%)
▽3位:立教大学(7.7%)
【東海北陸エリア(静岡県、愛知県、岐阜県、三重県、富山県、石川県、福井県)】
▽1位:名城大学(12.0%)
▽2位:名古屋大学(9.5%)
▽3位:中京大学(8.5%)
【関西エリア(大阪府、京都府、奈良県、和歌山県、兵庫県、滋賀県)】
▽1位:関西大学(14.8%)
▽2位:近畿大学(14.7%)
▽3位:大阪公立大学(13.0%)
【北海道エリア(北海道)】
▽1位:北海道大学(18.4%)
▽2位:北海学園大学(15.4%)
▽3位:北海道科学大学(10.6%)
【東北エリア(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)】
▽1位:東北学院大学(14.0%)
▽2位:東北大学(10.9%)
▽3位:山形大学(10.5%)
【中四国エリア(鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県)】
▽1位:岡山大学(14.3%)
▽2位:広島大学(12.4%)
▽3位:山口大学(6.5%)
【九州沖縄エリア(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県)】
▽1位:福岡大学(17.1%)
▽2位:熊本大学(11.1%)
▽3位:九州大学(10.8%)
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「知っている大学」ランキングでは関東、関西などの都市圏の総合大学がどのエリアでも上位にランクインする結果となりました。
▽「知っている大学」ランキング
【関東甲信越エリア(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、山梨県、長野県)】
▽1位:東京大学(97.5%)
▽2位:青山学院大学(97.0%)
▽同率2位:明治大学(97.0%)
【東海北陸エリア(静岡県、愛知県、岐阜県、三重県、富山県、石川県、福井県)】
▽1位:東京大学(99.0%)
▽2位:早稲田大学(97.7%)
▽3位:名古屋大学(96.6%)
【関西エリア(大阪府、京都府、奈良県、和歌山県、兵庫県、滋賀県)】
▽1位:立命館大学(97.3%)
▽2位:東京大学(97.0%)
▽同率2位:早稲田大学(97.0%)
【北海道エリア(北海道)】
▽1位:北海学園大学(97.1%)
▽同率1位:北海道大学(97.1%)
▽3位:東京大学(97.0%)
【東北エリア(青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県)】
▽1位:早稲田大学(97.8%)
▽2位:東京大学(97.2%)
▽3位:東北大学(96.7%)
【中四国エリア(鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県)】
▽1位:早稲田大学(98.9%)
▽2位:広島大学(97.1%)
▽3位:東京大学(96.9%)
【九州沖縄エリア(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県)】
▽1位:東京大学(97.1%)
▽2位:早稲田大学(96.6%)
▽3位:九州大学(94.9%)
また、「国公立の大学に進学することをどのように考えていますか」という質問に対しては、「国公立の大学にぜひ行きたい」(31.6%)と「どちらかといえば国公立の大学に行きたい」(14.5%)の合計が、「私立の大学にぜひ行きたい」(22.8%)と「どちらかといえば私立の大学に行きたい」(18.2%)の合計よりも5ポイント上回る結果に。
2024年と比較すると、「どちらかといえば国公立の大学に行きたい」「まだわからない」「どちらかといえば私立の大学に行きたい」が1~2ポイントずつ増加しており、決め切れていない層が増えていることがわかります。
最後に、「進学先検討時の重視項目」を聞いたところ、「交通の便が良い」(51.8%)、「学びたい、興味ある学部や学科がある」(43.7%)、「教育内容のレベルが高い」(38.8%)がTOP3となりました。
2024年と比較すると、1位の「交通の便が良い」は4位から、3位の「教育のレベルが高い」は9位から順位が上昇しており、高校3年生の4月時点では、通いやすく、自分の興味のあることを高いレベルで学びたい、という高校生の思いが垣間見える結果となりました。