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小松菜奈、メジャーな名字のルーツは「地名」か「平重盛」か? 高知、秋田、長野の3県に多い

森岡 浩 森岡 浩

8月末に公開の映画「8番出口」をはじめ、「余命10年」など多くの映画に出演している小松菜奈。俳優菅田将暉の妻としても知られている。

さて、「小松」という名字は全国ランキングが104位というメジャーな名字である。面白いのは「小松」は、高知県、秋田県、長野県という互いに特に関連のなさそうな3県に非常に多く、分布にかなり偏りがあることだ。

「小松」のルーツは大きく2つある。

1つは地名に由来するもの。「小松」という地名は全国各地にあり、そこから「小松」という名字が生まれた。地名の由来は、小ぶりの松があったことに因むものが多いだろう。

山形県には川西町の地名をルーツとする小松氏があり、古代の東北の豪族安倍氏の末裔と伝えている。

そしてもう1つが、平重盛に由来するものである。

平重盛は清盛の長男で、京都・六波羅の小松第に住んでいたことから「小松殿」と呼ばれていた。

「平家にあらずんば人にあらず」とも言われた平家政権のなかで、平重盛は人望のある人物として知られていたが、残念ながら父清盛より先に亡くなった。

源平合戦後、敗れた平家の一族は各地に落ち、多くの落人伝説を生んだ。屋島から逃れた平重盛の子維盛の子孫は、重盛の「小松殿」に因んで名字を「小松」にしたと伝えている。

高知県東部にはこの維盛の子孫と伝える「小松」が集中しており、とくに安芸市では人口の7分の1ほどを占める圧倒的な最多名字となっている。

小松地名で最も有名なのは石川県小松市だろう。

戦国時代にはすでに栄えていた小松の由来として、小松市は平安時代中期に花山法皇が梯川のほとりに花園をつくってマツを植え、その跡地を人々が「園の小松原」と言い伝えたという説と、平重盛が「小松寺」をつくったことに因むという2つの説を紹介している。古くから、「小松」には「マツに因む」と「平重盛に因む」の2説が広く伝わっていたことがわかる。

なお、秋田県では大仙市や由利本荘市、長野県では塩尻市付近に多い。とくに塩尻市では最多名字が「小松」で、同市片丘には国指定重要文化財の小松家住宅もある。

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