「右手にPCを左手に子猫を。これが令和の働き方です」
こんなポストをされたのは、「ねこ大家|猫のための家づくり」(@neko_fudosan)さん。猫と暮らせる家の施工などを手掛けている「株式会社ねこ家」のXアカウントです。アカウント名に「猫のための家づくり」を掲げている会社だけあってオフィスにも数匹の猫さんがいるとのことで、その働き方に憧れる猫好きの方が後を絶ちません。
「私もこの働き方がしたいです!」
「ネコちゃん仕事頑張ってますね」
「猫好きの私はちょっと集中できないかも😄」
「パーって、ぱー。可愛すぎる。😆」
同社では保護猫活動の一環として、オフィスで猫さんと一緒に過ごしているそうです。猫さんと一緒の空間で仕事をしているとキーボードの上で寝転がるなど、なかなか仕事が進まないイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。仕事をしていて感じることやその時の猫さんの様子などについて、ねこ大家さんに詳しくお話を伺いました。
ーー左手に抱っこの子猫さんは?
「キジトラの女の子で『つくし』と言います。保護猫です」
ーーつくしちゃんと出会ったきっかけは?
「社長のかかりつけの歯科医院で、先生が壁の中から子猫の鳴き声がすると聞いて、社長が壁を壊して保護しました。この子は、2ヶ月ほど会社にいましたが、里親募集をして、現在は里親さんに譲渡し、幸せに暮らしております」
ーー猫ちゃんと仕事をすることで、どのような効果が?
「『癒し』と『忍耐力』です」
ーー猫ちゃんたちはどんなふうに過ごしているのでしょうか?
「朝イチのメールチェックの際は必ずパソコンの上に寝転んだり、画面の前からどかないです」
ーー社長猫の「にゃん吉」くんをはじめ、様々な猫ちゃんがいますね。
「保護猫活動で保護した子は、里親さんが決まるまでは社員と一緒に出勤しています。また、社長が飼ってる猫は社長と一緒に出勤しています。職場に猫設備を作って常に猫の動きなどを観察しているほか、品種や性格によっても好みが異なりますので日々勉強です。社内ではお気に入りの場所で寛いでいますが、来客があると接客もしています」
「現在、社員猫は12匹います。3歳から10歳ぐらいで保護猫やさくら猫、ペットショップから来た子ブリーダー崩壊や多頭飼育崩壊から来た子など様々です。看板猫は、にゃん吉。小さい頃から施工チェックを得意として頑張っています。ただ、にゃん吉が歩かないキャットウォークなどはやり直しになるので職人泣かせでもあります」
ーー「猫のための家づくり」、具体的にはどんな施工を?
「猫と暮らせる賃貸住宅が少ない業界に、猫に特化して多頭飼育ができるお部屋を作っています。他にも猫と暮らす家の注文住宅、持ち家の方の猫リフォーム、保護猫施設のリノベーションなども手掛けています。外猫が1匹でも幸せな家猫になれるよう猫が飼える物件を増やし、家猫は終生健康で過ごせる家づくりの提案をしています」
ねこ大家さんは「保護した子の一枚の写真がたくさんの方に見てもらえて嬉しいです。幸せな家猫になるよう、毎日思い出のために撮っていました。猫からの恩返しでしょうね」と話してくれました。猫さんのことを何よりも大事にしている同社の愛情が垣間見えますね。
ここ数年でリモートワークやワ―ケーションなど、働き方は多様化しつつあります。「猫さんと働く」という働き方も選択肢の一つとして、様々な職場に浸透するといいですね。