『誘い文句』
漫画家のまことじさん（@makotoji16）が、４コマ漫画をX（旧Twitter）にて公開、７万以上のいいねが付く話題となりました。漫画に描かれているのは、とあるパーティ会場の場面。
ある女性が、意中の男性に声をかけます。
「ねえ、こんなつまらないパーティ２人で抜け出さない？」
ところが、「いや面白いじゃん、このパーティ。何？」と男性に返され、目論見は失敗してしまいました。
その後、女性はカウンセラーからこのようなアドバイスを受けます。
「ネガティブな言葉は印象を悪くします。ポジティブな言葉を使いましょう」
女性はそれに従って、「このパーティ面白いんだけどさ！２人でもっと面白いことしない？」と、誘い方を変えてみたところ、見事に男性をその気にさせることができました。
確かに、否定的な表現や、一方を下げることでもう一方を上げようとするようなような言い方は、言われた相手の気持ちも重くしてしまいます。さらに、否定されたものを気に入っていたとすれば、相手は不快感さえも抱きかねません。
なのに、人はつい、ネガティブな表現をしてしまうもの…。
少し気をつけて、ポジティブな言い回しに変えるだけで、相手の反応はずいぶんと変わるものなのですね。
そんな言葉の表現に関する内容の漫画。Xのリプ欄にも多数のコメントが寄せられました。
「つまらないはちくちく言葉だからよくないよね。パーティを一生懸命企画してくれた人が聞いたら悲しくなるもんね」
「何かを褒めるために他の何かを貶すのは嫌われやすいですからね」
「パーティーと比較する必要自体ないことに気付きたい」
「もっと面白い事ってなんやろうなぁ。…確かにこれは惹かれるかもｗ」
誘い方や言葉の使い方について共感する声が上がる一方で、作中の描写についてのコメントも。
それは、２コマ目の会場の様子について。登場人物たちの背景で、パーティの参加者たちが大きなモニターを前に「ワーワー」と盛り上がっています。そして、そのモニターには、人気テレビゲームシリーズ『大乱闘スマッシュブラザーズ（スマブラ）』のゲーム画面のようなものが…！
フォーマルな格好でスマブラ――どうにもミスマッチに思えてしまいますが、ところどころにこういった小ネタが仕込まれているのも、まことじ作品ではあるあるな話。リプ欄には、そんな「お約束」にツッコむ声も多数上がっていました。
「ドレスにスーツでシャンパン片手にやるスマブラパーティーなんかあるかい！」
「スマブラの大会ってそんなフォーマルなのか…」
「たしかにこんな敷居高そうなパーティでスマブラはめちゃくちゃ面白いな」
なお、まことじさんは後日、「誘い方」を題材にした漫画をもう一つ公開。こちらは、バーで隣の方に１杯ご馳走する、というシチュエーションで描かれています。
まことじさんに聞きました。
――今回の漫画を思い付いたきっかけは？過去の経験とか？
まことじさん：経験は特にないですね。ただ漫画のネタは常に考えており、「パーティを抜け出す」という映画などでありがちなシチュエーションを題材に、ネタを考えたって感じです。
――作中の登場人物に設定はあったりしますか？
まことじさん：これも特にないですね。４コマ漫画でキャラクター背景を考えるのはあまり意味がないので…。
――パーティの参加者たちが『スマブラ』らしきもので盛り上がっているのも印象的でした（笑）。
まことじさん：パーティでやってるのは『スマブラ』ではありますが、漫画的にはなんでもいいんです。「面白いパーティ」について、シンプルで分かりやすく喩えられるのがゲームなんですね。
――今回の作品を含め、まことじさんの漫画を拝見したところ、思わず笑ってしまうシュールなギャグや小ネタも多い一方で、「なるほど」と共感できたり、ほっこりしてしまったりするような話も多い印象を受けました。ストーリーを作るうえで心がけていることはありますか？
まことじさん：話として辻褄があってるか、この話の面白いポイントがどこでそれが伝わりやすいようになってるか…とかですかね。
◇ ◇
以前は国家公務員として働いていたものの、脱サラして漫画家になったというまことじさん。これまでに、Xやニコニコ静画、商業誌、漫画配信アプリなど、さまざまな媒体で作品を発表してきました。
現在は、「（漫画配信サービス）『GANMA！』での活動が中心ですが、フリーなのでなんでも受け付けております」とのことです。
これまでにXなどで公開されてきた４コマ漫画のまとめも、Kindleで無料配信されています。
■まことじさんのX（旧Twitter）はこちら
→https://x.com/makotoji16
■まことじさんのニコニコ静画（マンガ）アカウントはこちら
→https://manga.nicovideo.jp/manga/list?user_id=3411138
■『まことじの４コマ集（第１集）』はこちら（Kindle）
→https://www.amazon.co.jp/dp/B0DNPT9RPC
