「ケンミンの焼ビーフン」誕生秘話 台湾出身の高村健民と妻ヨネ 二人三脚で世界初の即席焼ビーフン開発

クラブTVO編集部 クラブTVO編集部

知名度を全国区に飛躍させたCM

1980年代。スーパーでの実演販売で地道に販路を広げていましたが、この方法だけでは限界がありました。健民さんの息子で2代目社長・一成さんは、失敗したら社長のバカ息子と言われるかもしれないというリスクを承知で実演販売の予算を削り、「CM」に予算を継ぎこむ決断をしたのです。こうして完成したのが…

「おかあちゃん、ケンミンの焼ビーフンにピーマンいれんといてや~」ではじまる、シュールすぎるインパクト大のテレビCM。これが奏功し、焼ビーフンの知名度は全国区に拡大したのです。

限られた予算の中で、一回見たら忘れられないものをという一成の思いが、印象強いCMに反映されたのです。反響の一方で、ピーマンの産地から「子どもがピーマンを食べなくなる」というクレームも数多く受けたそうです。「最後の料理ではピーマンはちゃんと入っているので…と説明していた」と一成さんは笑います。

「スーパーで見つからない」問題

その後、グルテンフリーの食習慣が広まり、2010年代にも注目されることになったビーフン。そんな中社長に就任した3代目社長にも壁が立ち塞がります...!

ケンミン食品には、以前から「スーパーで売っていない」という声が届いていました。もちろん売っていないはずはないのですが…ラーメンのコーナー、乾物のコーナーなどスーパーによって売り場がまちまち。これが焼ビーフンを発見できない要因だったのです。

ここで祐輝さんは驚きの提案をします。それは、焼ビーフンをスーパーの「野菜売り場」に置くこと。コロナ禍において、野菜がいっぱい食べられる焼ビーフンの人気が高まっていたのです。

しかし、交渉はそう簡単ではありませんでした。野菜売り場に置こうにも、スーパーは売り場によって担当がついており、担当の枠を超えるのは困難だったのです。特に売れ行きの良い焼ビーフンについては、簡単に手放すはずがありませんでした。

窮地に立たされたマーケティング担当は妙案を思いつきます。それは「野菜メーカーとのコラボレーション」。メーカーに飛び込み営業をかけます。

豆苗で知られる村上農園の販促物として、売り場に焼ビーフンの写真付きのPOPを置いてもらうことに成功。さらに、焼ビーフンのパッケージにも豆苗を掲載することで、相乗効果を狙いました。こうして、念願の野菜売り場での焼ビーフン販売が実現したのです。

この作戦を皮切りに様々な野菜生産者とのコラボレーションを行い、焼ビーフンは着実に売り上げを伸ばしています。

番組情報

〇番組名
日経スペシャル もしものマネー道もしマネ
〇内容
『もしもの時』に備えるマネー道!マネー活用バラエティ!
〇放送日時
テレビ大阪 第1~3日曜日 午後2時放送!放送終了後はYouTubeチャンネル、TVerで無料見逃し配信中。
〇番組HP
https://www.tv-osaka.co.jp/ip4/moshimane/
〇もしマネYouTube再生リスト
https://www.youtube.com/watch?v=6Wfd4Gf2l74&list=PLtu-h0BP6Mk-n6KEfGFbhk6dQLJuhYTgU
〇番組TVer
https://tver.jp/series/srxig6d8zn

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