かわいらしい見た目と、室内でも飼いやすい穏やかな犬種であることから人気があるトイプードル。
人気犬種であるがゆえ、非道なブリーダーも存在し劣悪な環境下で、望まぬ繁殖を繰り返させられ、そのまま犬生を終える繫殖犬も多いことは否めません。
2024年8月に保護されたオスのトイプードルのカフェくんは繁殖犬。4~5歳とみられ、生まれてから保護されるまでの間、ケージの中に閉じ込められた状態で生き抜いてきました。
元気で明るい性格だった
カフェくんを保護した静岡県の保護団体、スリールでは同様の繁殖犬を過去にも多く保護してきており、あまりにひどい現実に直面してきました。
カフェくんのお世話をすることになった預かりボランティアさんは当初「カフェくんは4~5年もの間、ケージの中にいた」と聞き、心身ともに献身的なケアが必要だと考えていました。しかし、実際に保護してみると、当初から愛くるしい笑顔を浮かべ、人懐っこく甘えてきてくれました。
トイプードルという犬種特有の穏やかさなのか、それともカフェくんの性格の良さなのか。明るく元気な様子にまずはホッとする預かりボランティアさんでした。
運動神経も抜群で、ウサギ並みにピョンピョン飛び跳ねる
カフェくんは運動神経も抜群。預かりボランティアさんの家族が座っていれば、その膝を目掛けて自らダイブ。見事膝の上に乗ることができた後は全身をスリスリさせ甘えてきます。
預かりボランティアさんに何かを要求したり、ねだったりするときは決まってピョンピョン飛び跳ねることも。その様子はまるでウサギですが、成犬にしてのこの甘えん坊ぶりは、やはりどこか子犬の精神状態のままのようにも映ります。
これは決して悪い意味ではなく、「どんな場面でも先入観なく楽しく過ごすことができる」ことを示してもいて、散歩についても物おじしたり警戒心を抱くようなこともなく、程なくしてマスター。「お座り」「待て」などもすぐに覚えて、頭の良いお利口さんであることもわかりました。
ついにカフェくんの元に吉報が!
しばらくの間、預かりボランティアさんのもとで過ごしていたカフェくん。でも、ここはあくまでも一時的な場所です。預かりボランティアさんは「カフェくんの犬生に、ずっと寄り添い甘えさせてくれる家族と結ばれると良いな」と願い続けていました。
そして、保護から3カ月が経過したころ、ついに「迎え入れたい」という申し出がありました。
カフェくんはこの方の前で普段同様の甘えん坊ぶりを発揮。この方とカフェくんが触れ合う様子は、もともと赤い糸で結ばれてていたかのように感じさせるほどでした。果たして、カフェくんはこの方の家族となり、ずっと甘えさせてもらえる明るいお家」をつかむことができました。
新しい名前は「てんくん」。預かりボランティアさんのもとで、いつもピョンピョン飛び跳ねていたように「本当のお家」ではさらに高く飛んで、幸せいっぱいな日々を送ってくれることでしょう。
スリール〜犬達の幸せ探し〜
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