95歳のおじいちゃん、在宅介護に寄り添う犬さん 「見守り隊長」「何かあったら僕がすぐに助けるよ」

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「95歳の父が 在宅酸素療法を始めた日
てんちゃんも一緒に会いに行ったよ
てんちゃんは 最初 大きな機械が怖くて おじいちゃんに近づけなかったけど
おじいちゃんのお顔を見たら 怖いの忘れちゃったみたい
これから寒さが厳しくなるけど、てんちゃんが応援してるから
みんなで一緒に頑張ろうね!」

在宅介護のおじいちゃんに寄り添う愛犬の動画がInstagramで話題になりました。

投稿したのは、飼い主さん(@ten93pu__)。動画の愛犬は、チワワのてんちゃんです。5歳の男の子。飼い主さんの父親で95歳のおじいちゃんのおうちにてんちゃんと一緒に、飼い主さんが足を運んだときのこと。在宅酸素療法を始めた日だったため、大きな機器がベッドの近くにあり、怖くて寝ているおじいちゃんになかなか近づけなかったという、てんちゃん。

とはいえ、おじいちゃんに名前を呼ばれたとたんに、ベッドの上に登り、鼻にチューブを入れたおじいちゃんの顔をなめる姿が動画に映し出されています。そんなおじいちゃんに寄り添うてんちゃんの様子に、感激する人たちからたくさんのコメントが寄せられています。

「ちょっとおじいちゃんしんどそうだけど…てんちゃんがいれば百人力!」

「てんちゃんお爺ちゃん大好きだから見守り隊長頑張って宜しくお願いします」
「眠くなっても 頑張っていて お父様に 寄り添っている姿が 尊いですね」
「こんなに小さい体でも一生懸命にジィちゃんの事を思って(大丈夫?大丈夫?)って何かあったら僕がすぐに助けるよって気持ちが伝わりますね」
「とっても心優しいてんちゃん うるうるきちゃいました」
「ちょっとおじいちゃんしんどそうだけど…てんちゃんがいれば百人力!」

多くの人たちの心に染みた…てんちゃんのおじいちゃんへの思い。撮影時のことや、おじいちゃんとてんちゃんの関係などについて、飼い主さんに聞きました。

今年9月に誤嚥性肺炎で救急搬送され 2週間入院したおじいちゃん、退院後に在宅介護へ

――おじいちゃんの介護が必要になったのは。

「3年前に母親が脳出血で倒れ、今まだ意識不明の状態です。この頃から父は少し元気がなくなりましたが、まだ自分のことは自分でできていました。食事や買い物などの介助をしていたものの、今年の9月に誤嚥(ごえん)性肺炎で救急搬送され 2週間入院したんです。入院直後は年齢的に危険な状態でしたが、回復して退院。ですが、かなり体力は弱ってしまい、退院直後の9月末から、本格的に在宅介護が始まりました」

――在宅介護となったわけですね。

「はい。父の自宅は同じ町内のすぐ近所ですので。朝昼晩、就寝前と1日4回行っています。私がいない間も、訪看さんや理学療法士さんなどが来てくださり 皆さんに助けていただいています」

大きな酸素吸入器にびっくりした愛犬…名前を呼ばれるとおじいちゃんのところへ

――今回話題になった11月25日の動画は、在宅酸素療法を始めた日とのこと。この時のてんちゃんの様子は。

「大きな酸素吸入器が突然置いてあり、音もしましたので びっくりしたようで。最初は父のところまで行けず、勝手口の近くで止まっていました。でも、父がいつものように『てん!』と呼ぶと、しっぽを振って走って父のそばまで行っていました」

――てんちゃんは、とってもおじいちゃんのことを慕っているようですね。

「父が入院する前までは 友達関係のような感じで 遊ぼ!遊ぼ!と手をかんだり、服を引っ張ったり、背中に飛びついたりして。いたずらもよくしていましたが、父は怒らずニコニコと、てんちゃんに接していました。仲の良い遊び友だちでした。それが 退院後は父の様子が違うことが分かるのか、少し距離を置いて見守っているような感じになり、一切かんだり、背中に飛びついたりしなくなりました」

――ベッドに寝た切りになってしまったおじいちゃんですが、てんちゃんが来ると元気に?

「どんなに体調が悪く、私が行って起き上がらない日も、てんちゃんが行くと起き上がってくれます。てんちゃんは 今の父の生きがい、原動力になってくれていると感じます」

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