ご自宅でお仕事や勉強をする方にとって、冬の時期は「寒いこと」が悩みですよね。そこで日々テレワークをしている日本気象協会の社員が、自宅で行っている寒さ対策を紹介します。最後にエアコンの設定温度についても解説します。
日本気象協会の社員の対策
日本気象協会の社員に聞いた「リモートワーク中の寒さ対策」は、次の3つのジャンルに分けられます。
1 あったかグッズを使う方法
2 あったか家電を使う方法
3 体を動かしたりツボ押ししたりする方法
それぞれを詳しく紹介していきます。
1 あったかグッズを使う方法
靴下にカイロを貼る、寝袋のような着ぐるみ毛布を下半身だけ履く、飼っている猫を膝に乗せる方法など、自宅ならではの方法が集まりました。
着ぐるみ毛布は写真(左)のようにサメの形をしていて、口の部分に足を入れ込んで写真(右)のように履いて仕事をしているそうです。足元が覆われて熱が逃げにくくなるので暖かそうですね。
猫を飼っていない方は、湯たんぽを試してみてください。特にキャスターがおすすめするのは、ビニール製の柔らかい湯たんぽです。背中や腰が冷えるときには、椅子と背中・腰の間に湯たんぽを挟んで使うと、体にフィットしてしっかりと温まることができます。足元が冷えるときには、湯たんぽを床に置いてその上に足を乗せると、足湯に入っているような暖かさを感じられます。
2 あったか家電を使う方法
サーキュレーター、スチーム式の加湿器、デスクヒーター、パネルヒーターを使うという意見が集まりました。
夏に活躍するイメージがあるサーキュレーターは、暖房と一緒に使うと冬も活用できます。使う時のポイントは暖房とサーキュレーターの向きです。イラストのように暖房の風は下向き、サーキュレーターはエアコンの対角線に置き、天井に向けて稼働させます。そうすることで暖房で暖められた天井付近の空気が拡散されて、寒い足元にも暖かい空気が届き、効率よく部屋を暖めることができます。
デスク用のパネルヒーターは、机の下など足元に設置します。パネルの内側が暖かくなることで、足元を暖める暖房器具です。足を囲むようにして使うので、ピンポイントで冷える足元を暖めることができます。
3 体を動かしたりツボ押ししたりする方法
ドラム演奏の際のサンバキックという動きをする(足を激しく動かす方法)、青竹を踏む、足にある「太衝(たいしょう)」というツボを押すなど、動いたり刺激したりして血行を促進しようとする方法が集まりました。
足にある「太衝」は、足の冷えに効くツボです。足の甲の親指と人差し指の骨の間のくぼみを、深呼吸しながら10秒程度押してください。ツボを押してからすぐに暖かくなるというわけではないのですが、しばらく時間が経つと血行が良くなったのを感じました。
エアコンの設定温度は何度にするのが良い?
いろいろな寒さ対策を紹介しましたが、やはり冬に頼りになるのはエアコン。電気代も気になりますが、エアコンの設定温度は何度にするのが良いのでしょうか?
環境省は、快適性を損なわない範囲で省エネルギーを目指すために、冬場は室温を20℃とすることを推奨しています。季節や住んでいる地域、部屋の大きさ、窓の有無、部屋の方角にもよるので、一概に設定温度は何℃が良いか決められませんが、実験をしてみました。
11月下旬の東京、外の気温は少々暖かい15℃程度、北向きで窓がある6畳の部屋で、設定温度20℃の暖房を30分間つけてみたところ、机の上で測った部屋の温度は21℃になりました。手元は寒くも暑くもなくちょうど良い温度でした。
足元の温度を測ると、20℃ぐらいで手元と比較すると1℃ぐらい温度が低く、足の寒さを感じました。足元の防寒対策をした上であれば、このままか、もう1℃ぐらい設定温度を下げてもよさそうです。
いろいろな条件を仮定して計算をしたところ、エアコンの温度を1℃下げると、1か月間に868円、5か月では4228円お得になるため、室温20℃を目安に自分に合った設定に調節してみてください。
参考
【動画あり】電気代高くない?エアコンの使い方次第でお得に?!電気代の計算方法と冬の節電のコツ!
動画解説:工藤 佳奈子