中学1年生の息子を持つN子さん(千葉県・パートタイム勤務)には、のっぴきならない悩みがありました。
受験に合格し、晴れて私立中学に通い始めた息子のM矢君。そのM矢君のスマホがひっきりなしに鳴り続けているのです。
聞けば、出来たばかりのクラスLINEが盛り上がり、一日500件以上もの通知が溜まるのだとか。
入学したてでまだお互いの趣味や性格を探り合う時期。既読スルーをしてしまえばクラスに馴染む気がないと思われてしまうそうで、M矢君は必死にスマホに張り付いていました。
しかし、もともとマメなほうではないM矢君は早々にうんざりしてしまい、母親であるN子さんにとんでもないことを頼んできたのです。
「お願い!俺の代わりに皆と話してよ」
これにはN子さんも面食らいましたが、息子のクラスメイトがどんな話をしているかも気になり「代打」を承諾してしまいました。
内容に目を通してみると、やれ推しは誰だとか、何のアニメを見たかだとか、そんな他愛もないもの。
イマドキの中学生の文体を真似て、怪しまれないよう返信する日々が始まりました。
しかし数日後には、洪水のように襲いくる通知にN子さんもげんなりしてしまい、安請け合いしなければ良かった…と早々に後悔し始めました。
ママ友達に告白すると…
疲れ果てたN子さんは同じクラスのママ達とのランチ会で、クラスLINEを代打していることを打ち明けました。
すると、なんとその場にいた5人中3人が同じように息子や娘の代わりにクラスLINEに参加している、と言うではありませんか。
母親同士が子どもを装い、スマホ越しに会話していたなんて…。
「衝撃の事実…ってやつですよね。なんて無為な時間を過ごしていたんだろう。驚きつつも、お互いに笑いが止まらなくなってしまいました。あまり過保護にするのも考えものですよね…」
と語るN子さん。
ほどほどの繋がり方、というのは大人でも難しいところ。
ニフティ・キッズの「ケータイ・スマホに関する調査レポート」によると、「LINE」や「メール」をよく使う子ども達の中で、実に42%以上がメッセージ上でのやり取りで「難しい」と感じたことがある、と回答しています。
現代の子どもたちは気苦労が多そうですね。つい「自分の学生時代にスマホがなくて良かった…」と胸を撫で下ろしてしまいました。
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【出典】
▽ニフティ・キッズ「ケータイ・スマホに関する調査レポート」