不動産情報サービスのアットホーム株式会社(東京都大田区)は、このほど「資産性の高いマンションか見極めるポイント」ランキングの結果を発表しました。同ランキングによると、条件・設備編は「管理状況」、周辺環境編では「最寄り駅との距離」がそれぞれ1位に選ばれたそうです。
調査は、「マンションの売買仲介業務に携わっている」と回答した全国の同社加盟店464店を対象として、2024年6月~7月の期間にインターネットで実施されました。
不動産のプロである不動産会社の人に、「資産性の高い物件か判断する上で重要な条件・設備」を教えてもらったところ、1位は「管理状況」(67.0%)でした。回答者のコメントでは、「管理が悪い建物は将来的に価値が低くなる」というコメントが多数寄せられており、内見時はマンションの管理状況を把握するのが良さそうです。
続く2位は「修繕積立金が適正である」(47.2%)。回答者からは「将来、修繕積立金が増えるリスクがある」「修繕積立金が適正よりも大幅に低い場合、修繕されないまま価値が下がってしまう可能性がある」などのコメントが見られ、事前に建物の修繕計画などを確認し、修繕積立金の将来計画を把握しておくことで資産性が高いかを見極められるといいます。
3位の「外観や内廊下がメンテナンスされている」(44.2%)には、「見た目も価値に影響する」というコメントが見られ、住まいの中だけではなく、共用部分にも目を向けて確認することが大切なようです。
そのほかのアドバイスとして、「古くなれば土地の持ち分が少ない分、戸建に比べて資産価値が落ちるケースも多いので、それをカバーできる管理状況や、共用部分の清潔さが重要」「ローンを払い終えても修繕積立金、管理費や駐車場代等を払い続ける必要があるので注意が必要」「管理費が著しく安く設定されている物件は、将来価値が落ちる可能性があるため注意が必要」といった意見も目立ちました。
また、「重要な周辺環境」では、「最寄り駅との距離」(72.8%)が1位に。回答者のコメントでは「駅からの距離が10分以内だと資産性が高い傾向にある」などのコメントが見られ、最寄り駅との距離は資産性に影響を与えることが多いようです。
続く2位には「周辺環境の充実性(スーパーマーケットやコンビニなど)」(51.5%)がランクインし、「高齢化が進む中で、交通や買い物等の利便性が大事」などのコメントが多く見られ、住む期間なども踏まえて考える必要があることがうかがえました。
3位の「エリアの人気」(50.6%)には、「人気のエリアであれば将来売却する際にスムーズ」という意見が目立ち、人気エリアであれば、さほど時間がかからずに売却できるケースも多い様子が見て取れました。
そのほかのアドバイスとして、「現在だけではなく、10年、20年後の負担なども考えながらエリアを決めたほうが良い」「時間帯を変えて物件の内見および、物件周辺を散歩してみると地域を把握できる」「駅の近くは施設面も充実しているケースが多く、さらに複数路線があれば利便性の良さからも将来にわたって資産性は高いまま維持されると思う」といった意見も寄せられました。