ジンベエの声も変わっていた!コブラは2度も担当が替わった…『ONE PIECE』声優交代の歴史を振り返る

海川 まこと 海川 まこと

「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の『ONE PIECE』(作:尾田栄一郎)は、1999年のアニメ化から多くの人に楽しまれてきました。その長い歴史のなかで、時には主要なキャラクターの声優が交代することも。なかでも印象的な声優交代について振り返りましょう。

サボ

革命軍の参謀総長であり、主人公モンキー・D・ルフィの義兄でもあるサボの声は、長きにわたり、声優の古谷徹さんが演じていました。その古谷さんが2024年6月にサボ役を降板したことにより、2024年8月18日に放送されたアニメ第1116話からは、声優の入野自由(いりの・みゆ)さんが新たなサボ役に任命されています。

入野さんは2002年に公開されたスタジオジブリ作品『千と千尋の神隠し』のハク役や、2004年に発売されたゲームソフト『キングダムハーツ チェイン オブ メモリーズ』の主人公・ソラ役を演じるなど、多くの名作で主要人物の声を担当しています。

入野さんが演じるサボを目にしたファンからは「古谷さんの後任で、かつ人気キャラってこともあって大変だったと思うけど、違和感がまったくない!」「さすがハク様」と絶賛の声があがっています。これからも期待したいところです。

ジンベエ

過去には麦わらの一味のメンバーにも、声優交代の経験がありました。それは麦わらの一味の操舵手・ジンベエザメの魚人のジンベエです。現在のジンベエの声を担当しているのは、宝亀克寿(ほうき・かつひさ)さんで、同じ『ONE PIECE』内では、元王下七武海の一員であるゲッコー・モリアを演じているほか、アニメだけではなく洋画の吹き替えでも活躍しています。

ジンベエの声優が変わっていたことについて、ネット上では「ジンベエの声優さんが交代していたなんて初めて知った!」と驚くファンの声も見受けられました。というのも、ジンベエの声優交代はかなり初期の段階で行われていたからです。

初代ジンベエの声を演じたのは、声優の郷里大輔(こうり・だいすけ)さんです。『ドラゴンボール』シリーズでのMr.サタンや『キン肉マン』でのロビンマスクの声を担当するなど、有名な声優さんです。しかし2010年に57歳の若さで亡くなっており、『ONE PIECE』でジンベエを演じたのは、アニメ第425話と第430話の2話のみでした。

ネフェルタリ・コブラ

ジンベエのケースのように担当していた声優さんが亡くなったことから、声優が交代することは少なくありません。2024年9月15日に放送されたアニメ第1119話で、物語の核心に迫る重要な働きをしたアラバスタ王国の王ネフェルタリ・コブラは、2度の声優交代を経験したキャラクターです。

初代コブラの担当声優は『風の谷のナウシカ』のクロトワ役などで知られる声優の家弓家正(かゆみ・いえまさ)さんでした。家弓さんが2014年に亡くなったため、コブラの後任は、『くまのプーさん』のオウル役や『おじゃる丸』のトミー役などで知られる上田敏也(うえだ・としや)さんに引き継がれました。

しかし2022年に上田さんが亡くなり、現在は郷田ほづみさんがコブラ役を担当しています。郷田さんは『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』や『HUNTER×HUNTER』など、数々の有名作品で声の出演をしています。その郷田さんは自身の公式Xで、コブラを演じることについて「大先輩の後を引き継ぎビビの父コブラを演じさせていただきました」と、ご自身の思いを表明されていました。

そのほか世界一の剣豪であるジュラキュール・ミホークや、海賊王ゴール・D・ロジャー、赤髪海賊団の副船長であるベン・ベックマンなども声優交代を経験したキャラクターです。途中で声優さんが交代することは寂しいことでもありますが、新たな声優さんがキャラクターの個性を表現してくれることに期待したいものです。

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