「雹(ひょう)と雷と豪雨のおかげで20年点灯しなかった外灯がついた。昭和の電化製品は叩くと直るって本当だったんだ」
とX(旧Twitter)に投稿した猫が好きさん(@gPfkc1QwvjgOdac)。
9月19日夕刻、東京都八王子市などの地域に、ゲリラ豪雨や落雷、降雹がありました。
特に雹は、“製氷機の氷”や“ゴルフボール”くらいのサイズだったという声もあり、「窓ガラスが割れた」、「車がボコボコになった」といった報告もありました。
住民たちに深刻な被害をもたらした雹。しかしその一方で、猫が好きさんには、予想外の幸運ももたらしてくれたようです。
降雹で20年間眠っていた外灯が目覚めた!?
「当日は自宅で仕事をしていました。3時頃からすごい落雷と豪雨があって怖いな、と思っていたんです。そのうち、屋根にドゴッドゴッと音がしたので『猫ちゃんがジャンプしてんのかもしれない!』とドキドキしながら外に目をやったらとんでもない大粒の雹が降り注いでいました」
当日の状況について、猫が好きさんはこのように振り返ります。
雹のせいで、猫が好きさんの愛車のワゴンR(愛称・あーちゃん)もズタズタに。さらには、家庭菜園が全滅していたり、親戚の家の屋根の天窓が割れて屋内が水浸しになったり、といった事態にも見舞われたといいます。
このような悪影響があった一方で――。
猫が好きさんのご自宅の門と玄関の間には外灯があります。しかし、それは20年ほど前からスイッチを入れても灯りが点かなくなっており、電球を変えても電気屋を呼んでも直ることはなく、庭のオブジェと化していました。
長年眠ったままの状態だった外灯。しかし、雹や雨が止んだ後で、何気なく外を見ると――。
驚くべきことに、外灯が点いていました。
奇跡を目の当たりにした猫が好きさんはXに喜びの投稿を。ポストには10万近くのいいねが付き、そのリプ欄には驚きのコメントが続出しました。
「20年ぶりの目覚め」
「すごい空手チョップだったんでしょうね」
「明るいニュースですね」
「身近にある小さな奇跡って素敵ですよね」
「自然の力で修理できるなんて、昭和の電化製品はすごいですね」
実は、祖父との思い出の外灯
“王子様のキス”ならぬ、“雹の空手チョップ”によって目覚めた「眠りの庭の外灯」。
今ではすっかり元通りになったそうで、家のスイッチで点灯/消灯することもでき、「毎日夕方になると点けている」といいます。
猫が好きさんも書かれていた通り、今回の出来事は「昔の家電は叩くと直る」という都市伝説を証明しているようでもあり、その意味でも興味深い現象といえるかもしれません。しかし、猫が好きさんにとっては、また別の思い入れもありました。
実は、こちらの外灯。猫が好きさんのお祖父さんとの思い出の品だったのです。
印刷出版関係の会社をされていたというお祖父さん。「カタギになりたい奴を全員引き上げる」という強い想いで、親や環境に恵まれず反社組織に堕ちた人とも向き合い、たくさんの人々を導いてきた「暗い闇夜の灯火のような人」だったといいます。
外灯が壊れた時、「新しい外灯にしましょう」という提案もあったそうですが、20年間捨てられなかったのは、お祖父さんとの思い出が詰まっていたためでした。
雹のように力強い人だったお祖父さん。20年ぶりに我が家を照らしてくれた外灯に、猫が好きさんは「まるで祖父がそこにいてくれるような気持ちになった」と語ります。
雹に乗って、お祖父さんが舞い戻ってきてくれたのかもしれませんね。
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