深夜、福岡県の山中で、有害鳥獣駆除のために設置した「箱ワナ」の防犯カメラが捉えた恐怖映像のような動画がX(旧Twitter)に投稿され、大きな注目を集めた。
「箱罠のドアをパクられ続けたので『カメラ撮影中』とデカデカと看板もかけたのに撮ってないと思ったんかな?再三警告したのに、何を考えてるん?マジで迷惑なんやけど(怒)。夜中やで…おかしいんか?最初に見た時はリアルに恐怖映像やったんやけど」
映像と共に窮状を投稿したのは、地元の猟友会のメンバー、とある県下の猟友会 (@k_f_ryoyukai)さん。
実は以前から何度も「箱ワナ」の扉を盗まれる被害に遭っていたという。
そこで、警告文と共に防犯カメラを設置。しかし、カメラ設置後も何度も被害を受けており、頭を悩ませていたそうだ。
そして今回カメラに映っていたのが、「深夜」に「冬季の山中」に「薄着」で立ち入り、設置されていた「箱ワナ」の扉を蹴り落として駆除を妨害する不審な人物。
行政と共に行なっていた「有害鳥獣駆除」に対する妨害行為である上、深夜、冬の山中に十分な装備もなく立ち入るという、あまりにも危険で非常識な行為に驚いたという。
「中途半端な行為」は鳥獣のためにならない
設置されていた「箱ワナ」について詳しく伺ったところ、「鹿、イノシシ、アナグマが対象の有害鳥獣駆除の罠です」と、とある県下の猟友会さん。
東北地方を中心に、全国で相次ぐ「熊被害」における駆除について、自治体や猟友会に対して嫌がらせや迷惑行為を行うクレーマーが問題視されている。
だが、福岡県を含む九州地方には現在、「熊(ツキノワグマ)」は生息していない。
「罠や狩猟については、さまざまな意見があると思います。生き物の命を奪う行為であるのは間違いない事実です。だからこそ、なぜ有害鳥獣駆除が必要なのか?自分には出来るのか?ということを自問自答した後、一度猟師になってみられることを強く勧めます。
その上で、自分には合わない、猟師にならない、という判断も立派なご決断です。中途半端な気持ちで猟師になると鳥獣にとっても自分にとっても最悪な結果しか生みません」(とある県下の猟友会さん)
「何がしたいんだ…」「考えがあるなら話し合いを」
今回動画に映っていた「薄着の痩せた人物」については、以前の防犯カメラに映っていた「扉を盗んだ人物」とは別の人間だという。
「今回初めて映った人物です。女性に見えますが、腰にパーカーのようなものを巻いている男性のようです」(ある県下の猟友会さん)
ネット上には、「愛護がとうとう駆除の妨害活動を始めた模様」「場所的に服装もおかしいし、何者で何がしたいんだよ」「完全に一線を超えてる。反ワクがワクチン入ってる冷蔵庫のコンセントを抜いて回ってた行為と同じものを感じる」といった非難の声が多く寄せられた。
「我々も意図が理解できなくて困っています。何かお考えがあるなら、箱ワナには設置した者の連絡先も明記されていますので、ご連絡をいただければ話し合いもできたのですが、この様な行動に出られたことは残念でなりません」(とある県下の猟友会さん)