3連休の山の天気 東北・北陸は大雨のおそれ 活発化する秋雨前線の動向に注意

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3連休は活発な秋雨前線が本州を通過する見通しです。連休前半は雨が降る山が多く大雨になるところがあるでしょう。一方、連休後半は寒気が流れ込みこの時期本来の気温に近づきます。この先は気温の変動がたいへん大きくなるので防寒用の装備には十分気を付けてください。

衛星画像 秋雨前線を刺激する台風14号

衛星画像を見てみると、台風14号の活発な雲が中国上海付近にあり、朝鮮半島から新潟県や東北地方には秋雨前線の雲が帯状に延びています。秋雨前線には台風14号の周辺を回る湿った空気と、太平洋の高気圧の縁を回る湿った空気が流れ込んで前線活動が活発になっており、ところどころ活発な積乱雲が発生しています。3連休前半にかけて、秋雨前線の動向が東北から九州にかけての天気を大きく左右する見通しです。

一方、秋雨前線の北にある北海道には寒気が流れ込んでおり大雪山系旭岳や利尻山では今夜冠雪する可能性があります。気象庁による初冠雪の観測が全国でその秋最も早いのはほとんどの場合、旭岳、富士山、利尻山のいずれかで、2000年以降は旭岳16回、富士山5回、利尻山3回と一番乗りを分け合っています。

21日(土) 広い範囲で風が強まる 東北と北陸は大荒れ

台風14号は進路を大きく東よりに変えて、21日黄海で温帯低気圧に変わる見通しです。その後、秋雨前線と合流するような形となって、前線活動は活発になるでしょう。

21日(土)は活発な秋雨前線が停滞する東北地方や北陸では大雨となるおそれがあります。鳥海山、安達太良山、谷川岳、立山、白山、さらに那須岳や穂高岳でも雨で、断続的に強まる予想です。風も非常に強まって、北アルプスの3000m級の稜線では風速20m/sに達する可能性があります。前線に近い近畿地方の日本海側や山陰でも雨が降りやすく、伊吹山と大山は雨を予想しています。
関東甲信や東海地方、紀伊半島、四国、九州は前線に向かう湿った空気の通り道となるため、ところどころで雨雲が発生して雨が降る見通しです。赤岳などで一時晴れる可能性がありますが、晴れ間がでる山でも稜線の風は強く、にわか雨の可能性があるため注意してください。
北海道大雪山は曇りか薄曇りの見込みですが、最低気温が-4℃まで下がって登山道が凍結している可能性があり足元に注意が必要です。

22日(日) 日中は荒天が続き夜から気温低下

台風14号から変わった温帯低気圧が東北地方や北陸を通過する見通しです。さらに秋雨前線が本州や四国、九州を通過して非常に広い範囲で雨が降るでしょう。
秋雨前線の北側にはおおむね平年並みか、平年より冷たい空気が流れこむため、前線が通過した地域から急激に気温が下がる見通しです。北日本と東日本の高山では10℃以下まで気温が下がるところが多く、北アルプスの3000m以上のエリアでは場合によってはみぞれとなる可能性があります。全般に風も強く、低体温症になりやすい気象条件がそろっています。体を冷やさないように十分気を付けてください。
また、北海道でも太平洋側を中心に雨雲がかかる可能性が高まっており、大雪山では晴れ後雪を予想しています。

23日(月) 一部で天気回復するがすっかり秋に

秋雨前線が本州の南まで下がり、天気が回復に向かう山が多いでしょう。ただし東北地方から北陸にかけては上空の気圧の谷の影響でやや雲が残りやすく、一部で雨が降る予想です。晴れる山岳でも空気が入れ替わっており、すでに夏の暑さはありません。秋用の防寒着を用意してください。
真夏に比べると日の出は遅く、日没が早くなっています。行動できる時間が短くなっているため、無理のない行程を心掛けましょう。

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