ライダーの命と顔を守った「ヘルメット」に衝撃…内側は血塗れでも、「フルフェイス以外は顎を失う」

はやかわ リュウ はやかわ リュウ

二輪車、とくにバイクの事故は致死率が高く、重大事故につながるという。

「今、事故の時に被っていたヘルメットを見たら、中は血塗れ。よく生きていたなといった感想しかない。ライダーさんはちゃんとヘルメットを被ろうね。オジサンとの約束だぞ!」

そんなつぶやきと共に、自身の命を守った「フルフェイスのヘルメット」の写真をX(旧Twitter)に投稿した、aya01@生きてるだけで儲けもの(@aya01flt)さん。

透明のシールド部分には擦りおろしたような激しい傷がつき、顎部分は内部の素材が露出するほどえぐられており、事故の大きさが想像できる。さらに、ヘルメットの内側は鼻からの出血で血塗れだったという。

aya01さんに伺ったところ、事故が起きたのは、横須賀での用事を終え、長野市にある単身赴任先に戻る途中の高速道路。左車線で転倒し、そのまま中央分離帯まで投げ飛ばされた「単独事故」だったそうだ。気がついた時は、救急搬送された病院の高度治療室(HCU)のベッドの上だった。

「家族によると、救急隊員、警察、医師の方々が、あの事故で生きていたこと、この程度の怪我だったのは奇跡だとおっしゃっていたそうです。私自身は事故前後の記憶が全く欠落しているのですが、目撃者がいらしたみたいで、無謀な運転はしていなかったとの証言がありました」(aya01さん)

命と顔を守った「日本製のフルフェイスのヘルメット」

日頃から安全運転を心がけていたaya01さん。おかげで40年間無事故だったという。しかし今回の事故で、「脳挫傷」「頚椎捻挫」「擦過傷」「内出血」、そして「眼底骨折」の手術で約3週間入院。現在は1ヶ月の自宅療養中だ。

「胸も強く打ったため、救急隊員の方や医師から、呼吸は苦しくないかとずっと聞かれていて、血中酸素濃度も低下したため、酸素吸入器を数日付けていました。事故時に鼻血が出た原因は不明なのですが、数日に渡って痰に血の塊が出ていて、調べてみたところ、胸を強く打つと肺を損傷し、鼻血が出るようです」(aya01さん)

今回の事故でaya01さんが一命を取りとめたのは、「フルフェイスヘルメット」と、「プロテクター入りジャンパー」を着用していたことが大きいだろう。

「もしヘルメットがフルフェイスじゃなかったら……顔面もみじおろしでした(笑)。プロテクター入りのジャンパーと、ズボンはプロテクター入りではありませんでしたが、厚手のもので、靴は膝までカバーするブーツでした。おかげで背中と足は少し擦過傷と内出血があったくらいです」(aya01さん)

「ヘルメット、長袖・長ズボン、グローブとブーツ」は必須

aya01さんの命と顔を守ったフルフェイスヘルメットは日本のメーカーのもの。事故時につけていたグローブは安価な海外製だったからか、手にはかなりの擦過傷があったが、現在はほぼ回復したようだ。

「事故で痛い思いをしたり、家族や知り合いを泣かせたくないのなら、どんなに格好いいとか面倒だと思っても、半袖、半パン、半キャップでバイクに乗るのはやめて、暑くてもしっかり身体を守ってくれる長袖、長ズボン、グローブ、ブーツを履いてほしいです」(aya01さん)

事故時、aya01さんが乗っていたのは、納車から3年半で8万1千km走った愛車「HONDA・レブル250」。高速道路の中央分離帯まで投げ飛ばされた愛車の損傷具合はまだ確認していないそうだ。

「まだ警察に証拠品として置いてあり、退院したら取りに行く予定です。完全に身体が戻ったらまたバイクに乗るつもりです。もちろん家族の了承済みです」(aya01さん)

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