働きながら子育てをしている男女の約7割が「子どもの夏休み期間は子育てと仕事の両立に負担を感じる」と回答――そんな調査結果が株式会社MS-Japan(東京都千代田区)による「子育てと仕事の両立」に関する実態調査で分かりました。では、「夏休みの短縮・廃止」を希望している人はどのくらいいるのでしょうか。
調査は、全国の男女232人を対象として、2024年7月にインターネットで実施されました。
はじめに、「子育てと仕事の両立の難しさ」について聞いたところ、全体の71.1%が「難しいと感じる」と回答。これを男女別にみると、男性の70.1%、女性の76.3%が「難しいと感じる」と回答しており、どちらの性別でも高い割合で両立の難しさを課題としていることがわかりました。
さらに、子どもの人数と年齢別では、子どもの人数が1人でも3人以上でも「両立が難しい」と感じている割合に大きな変化はなく、子どもの年齢別では、0歳~小学生前の段階で「とても難しいと感じる」割合が48.5%と最も高く、子どもの年齢が上がるほど、両立が難しいと感じる割合が減っていくことが明らかになりました。
また、「子育てと仕事の両立において特に難しい点」としては、「突然の遅刻・早退・欠勤がある」(41.4%)が最多となったほか、「子育てに十分な時間を割けない」(24.6%)、「自分の時間がない」(23.3%)、「保育園・幼稚園や学校の行事への参加が難しい」(20.7%)といった意見が挙げられ、時間的制約が多くの人にとって課題であることが明らかになりました。
次に、「子どもの夏休み期間」における両立の負担について調べたところ、全体の71.2%が「負担を感じる」と回答し、こちらも0歳~小学生前と小学生の段階で「とても難しいと感じる」(0歳~小学生前53.3%、小学生55.4%)の割合が高く、年齢が低いほど夏休み期間中の両立に対する負担が強くなる傾向が見受けられました。
「負担を感じる」と答えた人からは、「在宅勤務中に家事(食事の準備等)が増える」「子どもが在宅していることで気が散ってしまう」などの声が寄せられた一方で、「普段と変わらない・普段よりも楽になる」と答えた人からは、「仕事に合わせて預かり保育ができる」といった意見も聞かれました。
そこで、「子どもの夏休みの長さ」について尋ねたところ、「このままで良い」(72.4%)が約7割を占める一方で、約5人に1人が「夏休みの短縮・廃止を希望」(19.4%)と回答しています。
さらに、負担度別にみると、「より負担を感じる」と答えた人の23.4%が「夏休みの短縮・廃止を希望」していることが明らかとなりました。
最後に、「子どもの夏休み期間に必要なサポート」を尋ねたところ、「柔軟な会社の制度」(39.2%)、「預けられる場所」(26.3%)、「子どもの食事準備に関するサポート」(24.6%)などが上位に挙げられました。
また、夏休み期間に「子育てと仕事を両立させるため実施している工夫や対策」について回答者からは、「業務を定時で終わらせる」「親に協力を頼む」「学童保育で提供されるお弁当を利用する」「冷凍食品を活用する」などの意見が寄せられたそうです。
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【出典】
▽MS-Japan調べ/【「子育てと仕事の両立」実態調査】「7割」が「夏休みは負担増」と回答。「両立で難しいこと」第1位は○○○!
https://www.jmsc.co.jp/knowhow/topics/12550.html