北海道で迷い犬を保護「キツネとの意見が多数ありましたが…」役場がSNSに投稿、はたして?

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「迷い犬について、キツネとの意見が多数ありましたが…」

北海道佐呂間町内の道路で「迷い犬」が保護されました。同町役場町民課がX(旧Twitter)で報告し、保護された際の写真を目にした人たちから「これ犬かな……?」「犬でなくて狐では?」「キツネの赤ちゃんに似てるような…」などとキツネではないかとの声が相次ぎました。

町民課によると、7月24日午前8時頃、雨の降る中、町内共立の道沿いに歩いていた「迷い犬」を車で走行中のドライバーが保護。開庁直後、そのドライバーから「犬を保護したので引き取ってほしい」と連絡があったため、役場が引き取ったとのこと。連絡を受けた後、巡回しましたが、母犬や他の犬などは見当たらなかったといいます。「迷い犬」は生後間もない男の子で、体毛はクリーム色。大きなけがはなかったものの、額に傷のようなものがあったとか。

今回心当たりがないか、保護時の写真とともにXで呼び掛けたところ、飼い主からの申し出はないまま…「キツネの赤ちゃんではないか」と指摘する声も上がりましたが、果たして、保護された「迷い犬」は子犬なのか子ギツネなのか? 町民課の担当者にお話を聞きました。

雨の中、道路沿いで歩く「迷い犬」を通り掛かりのドライバーが保護、心当たりがないかSNSで呼び掛けたが…

──7月24日保護時の投稿で、「迷い犬」が「キツネの赤ちゃんではないか」とのリプライが目立ったようですが。

「保護した直後は雨に濡れて震えていたため、ドライバーの方のご厚意でタオルでくるんでおり、そのまま当方に引き渡してもらいました。本来であれば、全身を撮影して迷い犬を預かっている旨の周知を行うのですが、上記の状態(タオルでくるんだ状態)でしたので、写真撮影が部分的となり、特徴的な部分を露出しないまま周知することとなってしまったんです。このため犬かキツネかが分かりにくくなったと思われます」

──なるほど。タオルをくるんで全身が分からなかったため、キツネの赤ちゃんのように見えた方もいたと。

「そのため、確認がしやすい写真を数枚新たに撮り、獣医師に確認してもらったところ、『おそらく犬だが成長し特徴が出るまで断定できない』とのことでした。そこで、(おそらく)犬である旨を、7月26日に再度投稿いたしました」

──これまで、役場などでキツネの赤ちゃんの保護をされたことは。

「キツネの赤ちゃんを保護したことはないと思われます」

──現在の「迷い犬」の状況を教えてください。

「現在は町が野犬捕獲を委託している方に面倒を見てもらっています。犬用ミルクを与えていますが、当初と比べミルクの飲みっぷりがよくなり、かなり元気になりました」

──今後、飼い主さんが現れなかった場合はどうなる?

「今のところ、飼い主の情報がきておりません。状況から見るに、捨て犬の可能性もあります。引き取り手として連絡を数件いただいていますが、キツネか犬かが判明するまで、対応できません。犬であると確定した場合は、引き取り希望の方に引き取っていただくことを検討します。キツネの場合は、飼育施設などに問い合わせをすることになるかと考えております」

※8月5日現在、佐呂間町役場の担当者により、Xでその後の迷い犬についてのコメントが投稿されました。

「迷い犬について、新たに撮影した複数の写真を獣医師に見てもらい、瞳孔の形からキツネではなく犬であるとの意見をいただきました。なお、飼い主が現れなかったため、引き取り希望の連絡をいただいていた方に、引き取っていただいたことをご報告いたします。」

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