先日、20代の青年がX(旧Twitter)に投稿した、「これ、飲んだら死ぬやつだよね」という写真付きのポストが話題になった。
写真に写っていたのは、自動販売機の商品受け取り口に、投稿者が購入したペットボトル飲料だったが、それ以外に、購入した覚えのない商品がすでに2本あった様子。
それに対して、「これで即座に『飲んだら死ぬ』って思える人はもう40歳以上だと思うので、下の世代に確実に伝えていかなければいけない事象の一つ…」と投稿した、藤崎景子@コナ研(@konaken)さん。
藤崎さんによると、「自分(40代)は子どもの時に親から、取り出し口に毒入り飲料が置かれているかもしれないからと言い聞かされていた」ため、20代の青年の投稿に引用リプライをポストしたという。
過去の無差別連続殺人事件を示唆する藤崎さんの投稿に、15万7千以上のいいねがつくと共に、多くの反響が寄せられた。
13名の命を奪った「毒物混入事件」
「確か除草剤が入ってたんだっけ」
「未開封だから安全なんてとても言えませんね」
「注射器で毒入れられてるって話ですか?」
「『取り出し忘れてるヤツ見つけたぜラッキー』とか思って軽い気持ちで飲んだら毒かなんか入れられてたんだっけ。私が生まれてすぐに起きた事件だと聞く」
「パラコートは2019年にも缶ビールに…ってのがあるので、まだまだ起きている事件」
藤崎さんの投稿に対して、「なんで飲んだら死ぬんですか?」というリプライも寄せられていたが、藤崎さんの投稿にあった「飲んだら死ぬ」というのは、1985年に起きた毒物混入・毒殺事件「パラコート連続殺人事件」のこと。
何者かが致死性の高い除草剤「パラコート」などを清涼飲料水に混入。それを自販機の受け取り口や販売機の近くに置き、「取り忘れの商品だ!ラッキー!」と飲んでしまった被害者が死亡した。被害者は少なくとも13名とされている。
また、1977年にも同様の「青酸コーラ無差別殺人事件」が発生。以降、自販機で販売される飲料は「未開封」か「開封済み」かが一目で判別できる構造に改良された。
SNSや動画サイトが「知る」きっかけになることも
藤崎さんに伺ったところ、購入した覚えのない飲料が自販機にあった様子を投稿した青年からは、「20代です」「(親から教えられたのではなく)自分で調べました」という返信があったという。
「他にもいろんな方からリプライや引リツを頂きましたが、『YouTubeで昔の事件を紹介している動画で見た』と言っている人が多かったのが印象的でした。いたずらに怖さを煽ったり、都市伝説的に尾ひれをつけている動画も多いですが、若い人がよく見るサイトでそういった警告の動画などを作って公開してくれることは、知るきっかけとして役に立っているのだなと思いました」(藤崎景子@コナ研さん)
実際、藤崎さんの投稿に対して、「えーそんな事件があったなんて知らなかった…!」「この暑い時期ならラッキーと思って持ち帰りそうなので、ほんと気をつけます。てか犯人まだ捕まってないの怖すぎる」といった、若い世代の声も多く見受けられた。