「あの、意味わかんないこと言うんですけど、エアコンから草が生えてます...
室外機じゃなくて本体に...自分の部屋2階なのに...」
エアコンから草が生えたという投稿がX(旧Twitter)で話題になりました。
1枚の写真とともに投稿したのは、N4NOさん(@n4no_penguin)。写真には、エアコンから天井に向かってひょろっと生える細い草が写っています。N4NOさんによると、7月8日に仕事から帰ってきてあまりに暑くて直接風に当たろうとエアコンの前に立った際、草が生えていることに気付いたとか。そんな投稿に興味津々の人たちからコメントが殺到しています。
「これは草」
「室内引きこもって自給自足も夢じゃない」
「鳥が室外機のホースにでもとまってたんじゃないすかね」
「名前つけて育てましょ!何になるかすごい楽しみ♪」
「冷房、そのうち草ぼうぼう」
「植物の生命力」
多くの人たちが関心を寄せた投稿ですが…いったいどこから生えているのか? またエアコンは無事だったのか? 投稿主のN4NOさんに聞きました。
14年前に新品で買った大手メーカーのエアコン 草が生えたけど無事!?
――エアコンはいつ購入されたもの?
「14年前に新品で買った富士通のエアコンです」
――生えてきた草は何の種類でしょう。
「何の草かわからないですが、水菜みたいな硬さでした。リプではツル植物かもと言われていました」
――草はどうやって生えた?
「室外機と接続しているほんの小さな管の隙間から入っていたみたいです。外からも内からも引っ張って切れたので枯れるのを待っています」
――エアコンの調子は。
「バリバリ稼働中です」
◇ ◇
どうして室内のエアコンから草が生えたのか? エアコンクリーニング業者に聞いた!
草は生えたものの、エアコンは無事とのこと。どうも外から侵入したようですが…室内のエアコンに外から草が入り込んでしまうような事例はこれまでにもあるのでしょうか? そんな疑問を東海地区唯一の背抜き完全分解エアコンクリーニング専門店「サクラクリーンサービス」の代表でユーチューバー&エアコン掃除研究家の小栗崇裕(たかひろ)さんに聞いてみました。
――エアコン&ハウスクリーニングの年間施工数が1千件を超えているそうですが、これまでエアコンから草が生えていることは。
「私も数多くのエアコンを完全分解クリーニングしてきましたが初めて見る光景で驚いています。エアコンの室内外機で数多くの昆虫等(ゴキブリ、ナメクジ、コウモリ、アリ、ハチの巣)は見てきましたが植物は初めてです。投稿を見させていただくとエアコンは14年モノのようなので施工時の配管の穴に種子が入ったというのは考えにくいです」
――というと、どういったことが考えられる?
「フィルターを洗って日陰干をしている時にフィルターに風で飛んできた種子が付着、フィルターの差し込み時に種子が熱交換器(効率良く熱を伝導させる機器)に付着。ケースの隙間をぬって背面から発芽した。あるいは、エアコン上部の汚れ方から途中でエアコンクリーニング業者を入れて外装カバーなどを干してる時に種子が熱交換器に落ちて付着して発芽したのかなと」
――なるほど。エアコン内に種子が付着して発芽したのではないかというわけですね。もし今回のように草が入り込んでしまった場合、どのような対応をすればよい?
「先ほどの推察が合っていれば草をむしってしまえばたぶん生えてこなくなるか、根ごとスルリと抜けると思います。恐らくフィルターや本体に付着してた種子が熱交換器や背面のドレンパン(室内への水漏れを防ぐための受け皿)に落ちると水分がたくさんある場所なので水耕栽培みたいになっているかもしれません。例えば、エアコンの背面にカイワレの種を蒔いたらカイワレが出てくるかもしれませんね。熱交換器に根を張ってしまうと故障まではいきませんが14年も経っておりますので、一度完全分解エアコンクリーニングで根はどこにあるか探ってみるのも面白いかもしれません」
「たかちゃん。|エアコン掃除研究家 」さんXのアカウント(@sakura_c_s)