「実家の母がずっとやってた…」ホーロー製のやかん・ポット「間違えがち」な使い方にメーカーが警鐘 火災の恐れも

山脇 未菜美 山脇 未菜美

12月に入り、暖房器具が活躍する季節。ストーブを使う家庭も増え、加湿のためにお湯を入れたやかんやポットをストーブの上に乗せる人もいるのではないだろうか。そんな中、調理用品メーカー「富士ホーロー」が、呼び掛けている。「ホーロー製のケトル・やかん・ポットをストーブの上には絶対に乗せないでください」。ホーローとは、鉄、アルミニウムなどの金属材料の表面に、ガラス質の釉薬を高温で焼き付けたもの。レトロな柄や色合いが人気だ。しかし、誤った使い方は危ないようで…。

倒してやけどした例も

富士ホーローがX(旧ツイッター)で呼び掛けたのは11月29日。語呂合わせから「言いにくいことを言う日」に乗じて発信した。

理由は①水が蒸発した状態でストーブに乗せ続けると空焚き状態になり、ひび割れ・剥離の原因になる②空焚きのまま水を入れたりシンクに置いたりすると、ヒートショック(温度差による急冷)でひび割れ・剝離の原因になる③お湯が吹きこぼれた場合、ガスコンロと違って自動消火機能がないため、ストーブが不完全燃焼状態となり有毒ガスが発生する恐れがある④ストーブ本体・ケトルが転倒し、やけどする可能性がある―から。実際に、熱くなったハンドルを触ってこぼし「やけどをしたことがある」との声もあるという。

担当者によると、購入者からも「ストーブで使えないなら返品したい」という問い合わせを受けたことが過去にあったという。「当然のように、加湿効果も考えてストーブの上にやかんを乗せる方が増えますが、ダメと知るとショックを受けるのではないか、と言いにくいこととして伝えました」と話す。

アルミやステンレスでも同様

実際、驚いた人は多く、「普通にずっとやってた…」「実家の母がずっとやっていた」との意見も。一方で、投稿では「ホーロー製」となっているが、素材がステンレスやアルミ、銅製のものでも同じ。消費者庁が定める「家庭用品質表示法」によると、取り扱い上の注意としてストーブの上で使用しない旨が明記されている。

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