1匹だけの子猫
そんな日々が2カ月ほど続いたある日のこと。近所の家からつみれちゃんがひょっこり出てきたのです。どうやらこの家でご飯をもらっているよう。しかも、つみれちゃんの後ろで子猫がぴょんぴょん跳ね回っているではありませんか。
「つみれちゃんの子ども?見せてほしいな」
お母さんがこう言うと、つみれちゃんは子猫を連れて近寄ってきてくれました。その姿の可愛いこと。
「紹介してくれるの。ありがとう」
嬉しいものの、この時つみれちゃんが連れてきたのは1匹だけ。本来ならもっと沢山子猫がいても良いはずなのに、もしかして…。お母さんは今まで以上につみれちゃんが気になるようになりました。
気になったとしても、どうして良いのか分かりません。思い切ってつみれちゃんを家に迎えようとも思いましたが、実はお父さんが猫嫌い。もんもんと悩みながら、お母さんは猫カフェに行ったりX(旧Twitter)で猫の投稿を見たり過ごしたりするようになります。