「ここ行くわ」小6娘が私立の中学受験を自ら選んだエピソードに感涙「あの頃の苦労が報われた気がする」

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「娘、中学は私立を選んだ
我が家はど田舎
街中の私立中は片道2時間弱
そんな立地で中学受験など考えてもいなかった小6の6月
小学校で配られた私立中のパンフレットを持ち『ここ行くわ』と言ってきた
距離と経済的な問題を説明するも一歩も引かない」

自ら中学受験を選び、私立中に進学した娘さんのエピソードがX(旧Twitter)で話題になりました。

投稿したのは、お母さんのtannoさん(@tanno70588300)。現在、社会人の娘さんが小6の時のこと。突然私立中に行きたいと言い出し、中学受験を始めたといいます。

娘が選んだ私立中、見事合格! 母親「片道2時間弱の通学がとても心配だったが…」

「奨学金給付の特進コースに受かれば進学OKと条件を出すと
自分で参考書を買って勉強を始め まさかの合格をいただいてしまった。受かるとは思ってなかった母はパニック 
一緒に通学経路を行き 朝早く起き、大変な通学。なんでそこまでして行きたいの? と、娘に気持ちを再確認した『うーん、義務感?』」

「ここに行かなきゃいけないという気持ちがわき出てくるらしい
スーパーでも迷子になる娘を12歳で遠距離通学させるのは胸が張り裂けそうだった。そんな母の苦悩に旦那は言った『それは心配じゃなくて親の不安じゃない?親の不安を押付けて娘の希望を潰しかけてない?』」

娘さんは強い思いを持ち続けた結果、奨学金給付の特進コースに見事合格。とはいえ、片道2時間弱の通学がとても心配で私立中に通わせることに悩んだというtannoさんでしたが…旦那さんの「親の不安を押付けて娘の希望を潰しかけてない?」との言葉に後押しされ、娘さんを私立中に進学させることを決意したそうです。

「その言葉にハッとなり母も腹を決め通わせる事に。夜明け前に起き、お弁当を持たせ駅まで送迎。大変な毎日だった。あんな遠くにまで通わせて!と事情を知らない人には鬼教育ママのようにも言われた 社会人になった娘は人生で1番楽しい学校は中学だったといい あの頃の苦労が報われた気がする」

私立中学に進学した娘さんのエピソード。投稿したtannoさんに、当時のことや娘さんへの思いなどを聞きました。

小6の6月、「ここに行くんだ」という気持ちがいちばん強かった娘…社会人となった今は?

──現在社会人という娘さん。小6の6月、自ら中学受験を選択。その強い思いとは?

「本人もよく分からないけれど『ここに行くんだ』という気持ちがいちばん強かったみたいです」

──ただただ「行くんだ」という揺るぎない思いがあったのですね。とはいえ、片道2時間弱の通学距離と経済的な問題を話されたとのこと。

「はい。でも言葉での説得は無理でした。ここまで思いがあるのなら受験させないと一生恨まれると思いました」

──最終的に「奨学金給付の特進コースに受かれば進学OK」と条件を出され、受験勉強をスタート。娘さんはご自分で参考書を買って勉強を始められたと。

「平日は学校の宿題と合わせて2時間ぐらい、休日は3時間ぐらい勉強していたようです。 直前にはもう少し増えていたかもしれませんが、問題との相性が良く過去問である程度点数が出ていたので比較的ゆったりとした受験だったかと思います」

──そして短期間の受験勉強で見事合格。その時の娘さんは?

「入試当日、娘はあまり緊張するタイプではないので、普段通り学校に行くかのように会場に入りました。感情を表さない娘ですが、合格通知には飛び上がって喜んでいましたね。その姿を見て、私も泣いてしまいました…」

──遠方ということもあって私立中学に進学させることにとても心配されていましたが…。

「当時は悩みましたが行かせて良かったと思います。マイペースな娘にとっては、優しく、懐深く見守ってくださる先生方がいらっしゃる環境で、娘が娘らしくいられたことがいちばん良かったです」

──そんな思いを貫いた娘さんももう社会人に。

「この春で社会人2年目です。目標としていた業界に就職でき楽しくやっているようです。『自分のために使ったから』と1人暮らしをしながら大学時代の奨学金を返すとてもかっこいい娘になりました。暖かくなって春を迎えるたびに12歳の娘が初めて1人で電車に乗って通学した日、見えなくなるまでホームで見送り『無事に帰りますように』と願っていたのを思い出します。毎日毎日無事を願う存在に出会えた人生というのは幸せなことかもしれない、と思えたその春の1コマをXでつぶやき、今回残したかった感じですね」 

最後に…tannoさんはこうつぶやいています。

「春の香りが風に乗ってやって来始めたここ数日
あの頃の不安と心配の入り交じる気持ちが思いだされる
新しい生活に希望を持ち旅立つ若者と不安混じりに残される親
離れる悲しさの大きさに、それほどまで愛せる存在に出会えた喜び
この複雑な心情も親としての醍醐味として子との大切な日々を過ごそう」

  ◇  ◇

「娘さんの意志と決断力に感心しますね。彼女の目指す道を応援しましょう」

今回の話題になった投稿には、次のようなたくさんのコメントが寄せられました。

「子供が決めたことを応援できる親って良いですね」
「片道2時間もかけて通うってかなりの根性ですよね。『ここに行かなきゃいけない義務感』が運命を感じます。思い切った選択をして良かったですね」
「娘さんが自分で決めたことをちゃんと後押しできたのは偉いですよ」
「中受した挙句めっちゃ遠い(通学一時間半以上)滑り止めしか受からなくて毎朝5時半おきを6年間続けたヲタクが通りますよっと 本人は電車の中で寝れたりするのでマシですが、お弁当が必要な時期は親が死にそうになってました」
「娘さんの意志と決断力に感心しますね。彼女の目指す道を応援しましょう」
「小6でそれだけしっかりとした意思表示をして、自分の進路を決めるなんて凄い その頃の自分は何してたっけ」

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