愛猫や愛犬が高齢になると愛情もひとしお。うずらさん(@uzurahiro)がXに投稿したポストからは、老猫がただただ愛おしい…そんな気持ちがひしひしと伝わってきました。
「今年、22歳になりまんねん。まだまだ元気だっせ」というつぶやきと共にXに投稿された写真。少しぶっきらぼうな物言いに、照れ隠ししているようなところも垣間見え、それゆえに深い愛情が感じられる投稿でした。
「可愛いです素敵です。まだまだ元気でいて下さいね」
「おめめしっかり開いて目力バッチリ!うちもあやかりたいわ。」
「うちの猫さま、4月上旬に21歳になります。先輩見習ってがんばります」
など、たくさんのコメントが寄せられ、「いいね」は4.9万件にもなりました。
この年老いた「おにぎりちゃん」のことを聞きました。
ーーおにぎりちゃんとはどんなふうに出会われたのですか。
「おにぎりは捨て猫で、当時、娘がバイトしていたスーパーの駐車場にある機械室で一匹で暮らしていました。遊び盛りの猫がひとりぼっちで真っ暗な機械室にいて、枯葉やゴミを見つけてひとり遊びをしていたのです。胸が潰れるような思いがしました。何度か捕まえようと試みましたが失敗して保護できずにいました。ある日、バイトに行った娘から『あの猫が店長の仕掛けた捕獲器に捕まって保健所に連れていかれる!』と電話がありました」
ーーそれは驚かれたでしょう。
「すぐにスーパーに向かい、店長と話をして連れて帰りました。捕獲器には焼き鮭がぶら下がっていて、それを食べたくて中に入り、扉がガシャンと閉まりパニックになったのだと思います。逃げようとしたようで、おにぎりの爪は抜け落ち、血が滲んでいました」
ーー一番思い出深いことは?
「思い出は数えきれないほどたくさんあります。中でも一度、大晦日に行方不明になった時のことは忘れられません。大掃除でバタバタしている時に脱走したと思い、大掃除そっちのけであちこち探したが見つからず、何もかもやる気がなくなってうなだれていた時、2階からかすかに鈴の音がしました。こけつまろびつ行ってみたら娘のクローゼットから、おにぎりが大きなあくびをしながら出てきました。キョトンとしているおにぎりを抱きしめて、わんわん泣いたことを覚えています」
ーーおにぎりちゃん、今も元気なのですか。
「10年前に糖尿病を発症しました。10年間毎日飲水量や食べたごはんの量を記録しています。朝晩血糖値を測って、インスリン量を判断し注射しています。慢性腎不全もあり、毎日投薬と点滴もしています。また、基底細胞癌も発症しています。獣医さんによると、高齢なので全身麻酔はリスクが高く、手術による切除も難しいということでした。何より、私のわがままで一か八かの勝負をするわけにはいかない。おにぎりの余生を大切にしたいと思い、現在に至ります。おにぎりには残された時間をゆっくり穏やかに過ごさせてやりたいです」
おにぎりちゃんは、先住猫のはちちゃんと18年間一緒に暮らしてきたそうです。そう仲が良いというわけでもなく、付かず離れずの関係だった2匹。でも、はちちゃんが亡くなってから、おにぎりちゃんははちちゃんを探してずっと泣き続けているそうです。「鳴く」では「泣いている」といいます。とても感受性の高いおにぎりちゃん。きっとうずらさんの気持ちも伝わっていることでしょう。