これぞ「東海道新幹線95秒チャレンジ」 残されていたのは…ホームで撮影された悲しい光景が話題に

中将 タカノリ 中将 タカノリ

新幹線のホームで撮影された悲しい光景がSNS上で大きな注目を集めている。

「『東海道新幹線95秒チャレンジ』敗退のコーヒー、京都駅にて燃え尽きてました」

と件の光景を紹介したのは龍谷大学教授の井上学さん(@kasobus)。

東海道新幹線のホームに設置されている自動販売機「SHINKANSEN COFFEE」に放置された一杯のコーヒー。「SHINKANSEN COFFEE」は美味しいだけでなく、豆を挽いてコーヒーを抽出している間、BGMに東海道新幹線の車内チャイムにも使用される「会いにいこう」が流れるなど、新幹線情緒たっぷりの仕様なのだが、いかんせん抽出までに約95秒もかかるので、タイミングを見誤るとこのように放置せざるを得なくなるというわけだ。

今回の投稿に対し、SNSユーザー達からは

「乗り遅れるわけにはいかんから置いて行ったんですね」
「自販機に立ち寄った時に、その場所に燃え尽きたまま置かれた状態だと、とても買いにくいので、燃え尽きるのを見かけた誰かが飲んでくれればいいのに…と思ったことがあります(結局買えなかったです…泣)」
「行けると思ったけど、間に合わなかったのね 抽出に95秒って!おいしい珈琲なんだろうな」
「ガックリと肩を落として新幹線の車内で缶コーヒーを買ってる姿まで思い浮かぶねw」

など数々のコメントが寄せられている。

井上さんにお話を聞いた。

ーーこのコーヒーをご覧になったシチュエーション、ご感想をお聞かせください。

井上:東京に学会出張の際、新幹線京都駅のホームでコーヒーを購入しようと思ったら、コーヒーが置いてありました。これまでにもXで同じような状況がポストされていたので、恐らく今回も購入中に新幹線の発車時刻となってそのまま置かれたのでしょう。コーヒーを新幹線車内で味わおうと思って買ったのに放置せざるを得なかった悲しい状況が思い浮かぶとともに、置き去りにされたコーヒーが不憫に思いました。発車前に余裕を持ちすぎて購入すると冷めてしまいますし、直前だと間に合わない、でもおいしいコーヒーが飲みたいチャレンジと思いました。

ーーこの種のコーヒー販売機についてどう思われますか?

井上:私はコーヒーが好きで毎日淹れているのですが、最大95秒で抽出できる技術に感心します。味や香りも好みなので、時間に余裕をもって購入しています。コーヒー片手に荷物を持って歩くのは、ちょっと手間ですが。

ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。

井上:発車時刻が来てコーヒーを受け取れなかった時、近くにいる人に「コーヒーどうぞ」と譲る提案は、様々なコメントの中で秀逸と思いました。知らない人に気軽に声をかけてコーヒーを渡せる社会はいいですね。また、受け取り口に放置され、一定の時間がたつと回収される機能があること、コメントにて知りました。こういった新たな知見が得られるのもXならではと思います。

   ◇   ◇

読者のみなさんも「SHINKANSEN COFFEE」を利用する時は時間にご用心いただきたい。

なお今回の話題を提供してくれた井上さんは今秋公開予定の映画「つぎとまります」の制作に関わっている。同作はバスの運転士にあこがれ、バス会社に就職した女性運転士の成長を描いた物語。バス、鉄道ファンの井上さんの意気込みも大きく「全国的なバス運転士不足ですが、バスのお仕事の一端をこの映画を通じて知っていただけると嬉しく思います」ということだ。7月末には京都市内で先行上映会が予定されているので、ご興味ある方は制作会社「ワンウェイフィルム」をチェックしていただきたい。

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