今週放送中の『ブギウギ』(NHK総合)第19週「東京ブギウギ」では、愛子が生まれて3カ月が経ち、スズ子(趣里)が育児に奮闘する姿が描かれている。夜泣きに授乳におむつ替えに沐浴に突然の発熱……と、ワンオペ育児は想像を絶する大変さだ。87話では、スズ子が愛子を寝かしつけながら寝落ちしてしまい、また夜泣きで目が覚める。お風呂に入ったり寝巻きに着替える余裕さえない忙しさが描かれていた。
本日2月6日放送の88話では、ようやくまた歌いたいという気持ちが湧いてきたスズ子が、羽鳥(草彅剛)に新曲を書いてほしいと頼む。これから仕事と育児を両立していこうというスズ子には、ますます過酷な日々が待っていることだろう。見かねた羽鳥の妻・麻里(市川実和子)が、スズ子の家に出向いて家事をこなし、1日「ママのお休み日」をプレゼントする。麻里の好意に甘えて束の間眠ろうとしたスズ子は、布団をかけることさえ忘れて夕飯時まで爆睡してしまった。こうした「育児の大変さ」の描写はいかにして生まれたのだろうか。制作統括の福岡利武さんに聞いた。
脚本家・足立紳の育児体験の実感が現れたリアルな描写
「脚本の足立紳さんご自身が、お子さんが小さい頃、熱心に育児をされていたので、その時の実感が台本によく現れているのだと思います。僕をはじめ、制作陣は男性が多いですが、この時代、男性でも積極的に育児に参加する人が多いんですね。男女問わずスタッフ皆で『育児あるある』『赤ちゃんあるある』を持ち寄って台本を作りました」
また、麻里が1日家事と愛子の子守りを代わってくれて、スズ子を休ませてくれたエピソードの成り立ちについて、こう語る。
「スズ子の育児奮闘ぶりは、しっかりと描きたいと思っていました。『言うは易し』なんですが、出産して1人で子どもを育てるというのは本当に大変なこと。そのなかで、1日でも休みをもらえたら、どんなに助かることか。麻里の優しさにふれて、スズ子がふとツヤ(水川あさみ)のことを思い出してしまうところなど、趣里さんの演技も相俟って、とても自然でした。19週を通して、育児に悪戦苦闘していくスズ子の姿がリアルに描けたのではないかなと思っております」
週タイトルのとおり、「東京ブギウギ」の完成が待たれる19週。果たしてスズ子は、乳飲子の育児と仕事復帰という難関をどのように乗り越えるのだろうか。
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『ブギウギ』
【出演】趣里 水上恒司/草彅剛 蒼井優 菊地凛子 生瀬勝久 小雪 水川あさみ 柳葉敏郎 ほか
【主題歌】「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里
【脚本】足立紳 櫻井剛
【音楽】服部隆之
【語り】高瀬耕造(NHK大阪放送局アナウンサー)
【放送時間】
▽NHK総合
毎週月曜~土曜 前8:00~8:15/(再)後0:45~1:00(※土曜は一週間を振り返り)
毎週日曜(再)前11:00〜11:15
翌・月曜(再)前4:45~5:00(※日曜、翌・月曜は、土曜版の再放送)
▽NHK BS・NHK BSプレミアム4K
毎週月曜〜金曜 前7:30~7:45
毎週土曜(再)前9:25〜10:40(※月曜~金曜分を一挙放送)
※1月28日に関西ローカルで放送された「ブギウギ オン ステージ」をNHKプラスで2月11日(日)午後6:32まで配信中。
ドラマ内の歌唱ダンスステージを再編集した映像を翼和希、伊原六花、高瀬耕造アナウンサーとともにふり返る。