今週放送された『ブギウギ』（NHK総合）第11週「ワテより十も下や」では、スズ子（趣里）と愛助（水上恒司）の恋のプロローグが描かれたが、愛助は業界最大手の芸能プロダクション、村山興業の跡取り息子であるため、2人の行く手はなかなかに厳しそうだ。本日12月15日放送の55話で愛助は、村山興業東京支社長の坂口（メッセンジャー・黒田有）から、スズ子との交際を猛反対された。今週から登場している、またまた“濃い”キャラの坂口と、朝ドラ初出演となる黒田有の「俳優としての魅力」について、制作統括の福岡利武さんに聞いた。
「いよいよ役者の俺が」と乗っていたのに、撮影初日はガチガチに緊張
「坂口役のキャスティングは、とても悩みました。かねてから舞台、映画、ドラマで黒田さんのお芝居を観たことはあったのですが、ちょっと苦くて味わい深い、非常に面白いお芝居をする方だと思っていました。脚本の足立紳さんも『黒田さんがいいと思うんですよね』とおっしゃって、『僕もそう思います』という感じで、自然と名前が上がったんですが、吉本の芸人さんは皆さんお忙しいので、朝ドラのスケジュールにはまるのかが心配でした。無理を承知でスケジュールを尋ねたところ、奇跡的にはまりまして、出演していただくことになりました。
黒田さんは最初の衣装合わせのとき、『俳優・黒田です』『いよいよ役者の俺が』みたいな感じで、とても乗っておられたのが印象的でした。しかし、いざ撮影に臨んだらとても緊張されて、ガチガチな状態で（笑）。でも、改めて11週の映像を観てみると、そんなことは全く感じられず、素晴らしい熱演。黒田さんの、笑いとエンターテインメントに対する熱い思いがよく出ていたと思います。初日の緊張が笑い話になるぐらい、その後はすっかり現場にも馴染んで、他の出演者の方々と楽しく話していました。また、想像していたよりもかなり台詞の分量が多かったようで、足立さんに向かって『この台詞の量、かなわんなー』と言っていたのが印象的でした（笑）」
「坂口の『デレ』が出てきます。楽しみにしていてください」
さらに、坂口というアクの強いキャラクターの今後について、こう語る。
「坂口は一見憎たらしく思えて、でもどこか憎めない、仕事熱心でコテコテの大阪人です。その『コテコテさ』ゆえ、初めは怖く見えてしまうのですが、実は奥行きのある人物。坂口も、これからどんどん変わっていきます。予告しておきますが、やがて『ツンデレ』の『デレ』が出てきます。そこも楽しみにしていただいて、坂口の変化を見ていただければと思います」
今のところ、スズ子と愛助の恋路の障壁である坂口だが、やがて翻って、キーパーソンとなる日が来るのだろうか。「俳優・黒田有」の健闘を見守りたい。
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『ブギウギ』
【出演】趣里 水上恒司／草彅剛 蒼井優 菊地凛子 生瀬勝久 小雪 水川あさみ 柳葉敏郎 ほか
【主題歌】「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里
【脚本】足立紳 櫻井剛
【音楽】服部隆之
【語り】高瀬耕造（NHK大阪放送局アナウンサー）
【放送時間】
▽NHK総合
毎週月曜～土曜 前8：00～8：15／（再）後0：45～1:00（※土曜は一週間を振り返り）
毎週日曜（再）前11：00〜11：15
翌・月曜（再）前4：45～5：00（※日曜、翌・月曜は、土曜版の再放送）
▽NHK BS・NHK BSプレミアム4K
毎週月曜〜金曜 前7：30～7：45
毎週土曜（再）前9：25〜10：40（※月曜～金曜分を一挙放送）
