元自衛隊員が教える「防災バッグの詰め方」…重さを感じづらくするライフハックに目からウロコ 「詰める位置で変わるのか!」

門倉 早希 門倉 早希

1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」。それを受け、今一度防災バッグを見直し中という人もいるのではないでしょうか。

食料や水など、重くなりがちなアイテムを防災バッグに詰める際のライフハックが、Xで大きな話題となっています。

投稿したのは、元J隊のシナモンさんβ(@CNMNSN)さんです。シナモンさんは元陸上自衛隊に所属していたそうで、その知識を元に描いた1ページの漫画をアップ。「重いものを下に入れがちだけど」と切り出されたその漫画では、中に入れるものはチャック付きの食用保存袋にまとめておくと防水になること、衣類も同様の袋に入れれば、ストローで空気を吸い出して圧縮し、コンパクトに収納できることなどを伝授しています。

さらに、カバンがリュックタイプであれば、中身を入れる配置で重さの感じ方が変わるとも。衣類など潰れてもいいものを1番下、重いものは真ん中や背中側に、潰れると困る軽いものは1番上に乗せる。これらの入れ方を意識すると、リュックを背負った時に軽く感じるのだそうです。投稿について、シナモンさんにお話を伺いました。

教えてくれたのは「教育担当の上官」

ーーこの知識は

「陸上自衛隊に入隊してすぐに教わりました。入隊直後の最初の3ヶ月間は通称『前期教育』と呼ばれる期間です。女性は『女性自衛官教育隊』に入隊し、陸上自衛隊のいろはを学びます。

その際の訓練に『行軍』という荷物を背負い長距離を歩くという行事があります。行軍で背負って歩くための背嚢(はいのう)を作っていたときに教育担当の上官が『この詰め方だと背負ってる時、重さを感じづらくて楽だよ』と教えてくれました」

ーー投稿は2.2万いいねがつくなど、大きな反響でした

「能登半島地震により、皆さんの防災意識が高まっているんだなと感じました。日本は災害大国のため、自身の住む場で、たまたま訪れた場所で、いかなる天変地異が起こるかは誰にもわかりません。日頃の心がけや備えが自分自身の助けになりますし、自分のみならず他の人の助けになるかもしれません。

防災には知識と準備が必要不可欠ですが、自分の発信した情報が誰かの力になれば嬉しいなと思いました。今回被災した人たちが1日も早く日常に戻れることを心から祈ると同時に、募金や献血などで微力ながら貢献して参ります」

ーーほかにも役立つ知識がありましたら

「『カイロの貼り方』や『ポリ袋を使った食器洗いを減らす方法』などは漫画にしてSNSにアップしています

ただ、自衛隊は被災地へ救助に行く立場ではあれど防災のスペシャリストではありません。ですから自分は災害対策に関しては素人です。より良い情報は警視庁警備部災害対策課のアカウントや各自治体の出している防災情報、無料で配ってるものもあるので防災ハンドブックを手元に置いておくなどが良いかと思います。

また、普段仕事や学校など生活している建物の避難経路を自主的に確認しておくのも重要です。私は職場の階段約30階を上り下りして足ガックガクになりました!災害時は階段を登り降りしたり重いものを持ったり走ったりする場面もあるかもしれないので、日頃から運動をするのも防災に役立つし健康に良いしで一石二鳥ですね」

   ◇    ◇

シナモンさんの投稿には、「こういうのありがたい、参考にさせてもらおうっと」「詰める位置で変わるのか!」「防災バッグ以外でも、登山とかでもこの詰め方するよね!」などさまざまなコメントが相次いでおり、2.2万ものいいねがつくほどの反響となりました。

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