海外旅行のお土産気を付けて!ソーセージや餃子、ハンバーガーも…「肉製品」が持ち込みNGな理由とは

まいどなニュース調査部 まいどなニュース調査部

海外から肉や肉製品の持ち込みが原則として禁止されていることをご存知でしょうか。世界中で猛威を振るっているアフリカ豚熱(ASF)などの家畜伝染病が日本に侵入するのを防ぐための措置で、違法に持ち込むと罰則が科せられます。新型コロナが5類に移行し、海外に出かける機会が増えそうな2024年ですが、海外旅行の際のお土産の選択など気をつけてほしいと、内閣府政府広報オンラインの公式X(ツイッター)アカウント(@gov_online)が注意を呼びかけています。

持ち込みが禁止されているのは、生鮮肉はもちろん、生ハム、ソーセージ、サラミ、ベーコンやジャーキーなどの肉が主原料の製品、そして肉まんや餃子、ハンバーガーやハムサンドなど、「少しでも肉が原料に使われている製品」も対象となるそうです。真空パックしたものや空港の免税店で売っていたものであっても持ち込めません。

違法に肉製品などを持ち込むと、空港や港の動物検疫カウンターで詳しく聴取されます。悪質と判断されると、警察に通報され、家畜伝染病予防法により、3年以下の懲役又は300万円以下(法人の場合は5,000万円以下)の罰金が科せられるそうです。

海外からの肉や肉製品の持ち込みが禁止されている理由は、海外から日本に家畜伝染病が侵入するのを防ぐため。家畜伝染病の多くは肉や肉製品を介して感染することが知られており、違法に持ち込まれた肉製品から伝染病が広がった例もあります。口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザのほか、特に国内で未発生のアフリカ豚熱(ASF)がアジア地域で流行しており、日本では2019年4月から、海外からの肉や肉製品の違法な持ち込みへの対応が一層厳しくなりました。

アフリカ豚熱(ASF)は豚やいのししに感染する伝染病で、人には感染しません。しかし致死率が高く、有効なワクチンや治療法はありません。ひとたび国内の豚で発生すると、全国に感染が拡大し、養豚産業が甚大な損害を受けてしまうおそれがあります。多くの豚が殺処分されると、豚肉の供給量の不足や価格高騰など、消費者にとっても大きな影響を及ぼす可能性があります。

動物検疫所のホームページには「肉」「肉製品」の、動物ごとの輸入禁止地域がまとめられています。「豚及びいのしし並びにその製品」については、ヨーロッパ・南北アメリカ・オセアニアの33地域以外は輸入禁止に(2020年2月5日更新の情報より/一部例外あり)。一方で、輸入が可能とされる33地域からでも、輸出国政府機関発行の検査証明書が必要となっています。おみやげや個人消費用の畜産物は検査証明書の取得が難しいため、海外旅行にあわせて「肉」「肉製品」を日本に持ち込むことはほぼできない状態となっています。

日本への侵入を防ぐために気をつけることは?

政府広報オンラインのホームページでは、アフリカ豚熱(ASF)などの家畜伝染病の日本へ侵入を防ぐため、以下の3点について気をつけてほしいと呼びかけています。

1. 海外からのお土産に、肉や肉製品、肉が原料に含まれる食品を選ばない
2. 海外の家族や友人から肉製品などを郵送してもらわない
3. 海外では家畜を飼養する農場に行かないなど、家畜との接触を避ける

もし、日本に到着したときに肉や肉製品を持っている場合は、検査証明書の有無にかかわらず、必ず、空港や海港の税関検査場内にある動物検疫カウンターで検査を受けなければいけません。

輸入禁止・停止の対象となっているものや検査証明書がないものは、日本に持ち込むことができないため、その場で放棄しましょう。空港などには、検疫専用の自主廃棄ボックスが設置されているので、そちらに放棄することもできるそうです。

▽出典:政府広報オンライン公式Xアカウント/海外から肉や肉製品の持込みは禁止!
https://twitter.com/gov_online/status/1739866194101063889
政府広報オンライン/要注意!海外から肉や肉製品の持込みは禁止! ASF(アフリカ豚熱)等の家畜の伝染病の侵入を防ぐためです
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202002/1.html

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