おばあさん「家まで送ってくれませんか?」→「いいよ、乗って乗って!」優しさと感謝の詰まった話にSNS感動 実は「沖縄ではよく聞く話」ですと

竹中  友一(RinToris) 竹中 友一(RinToris)

「那覇の三原のコンビニ駐車場で電話してたら、オバァが運転席窓の前に立つから窓開けたら『すいません、今日退院したんだけどお家まで送ってくれませんか?タクシーが捕まらなくて』…」

沖縄に移住して10年になるというたろうさん(@tweetaro2020)。このX(旧Twitter)の投稿が感動を呼び、14万ものいいねが付く話題となりました。

おばあさんを自分の車で送ってあげました

タクシーがつかまらないので、家まで送って欲しいというおばあさん。

普通であれば、見ず知らずの人に突然家まで送ってほしいといわれても、躊躇してしまいそうです。しかし、たろうさんは、「いいよ、乗って乗って!」と快諾したそう。おばあさんとおばあさんの荷物を車に乗せ、発車させました。

「本当に仏様に会ったような気がしたよ。子供たちは皆んな内地で頑張っていて、送り迎えしてもらえないから、本当に助かりました」

と、たろうさんに感謝の言葉を告げるおばあさん。それからも、車内で色々な話をしました。なんでも、おばあさんも3年ほど東京で住んでいたことがあったらしく、しかもそこはたろうさんの出身地だったそう。思わぬ偶然に話も弾みます。

そのうち、おばあさんの住むアパートに到着。おばあさんの部屋がある2階まで荷物を運んであげて、いざ帰ろうと階段を降りはじめた時、お婆さんに止められたといいます。

「オバァが私の腕を掴んで千円札を渡そうとしてきました」(たろうさん)

はじめは「そういうのじゃないから(笑)」と断ろうとしたものの、おばあさんも「私もこのままでは困ります」と譲りません。腕を掴む力の強さに驚きながらも、おばあさんの手を放して、「身体に気をつけてよ!」といって立ち去ろうとしたたろうさん。すると――、

「オバァが階段上より畳まれた千円札を投げ、お金は私の前に落ちました」(たろうさん)

なんと、おばあさんはお札を投げてまで、たろうさんに渡そうとしてきたといいます。お札を拾って苦笑いしながら振り返ると、おばあさんは手を合わせて「ありがとう、ありがとう、本当にありがとう…」と言い続けていたそうです。

おばあさん、どうしてもたろうさんに感謝を示したかったのですね。

現代では珍しい…心の触れ合いに感動の声 

ゆきずりの人との心の触れ合いについて描いた投稿。たろうさんの優しさにも、おばあさんの感謝する気持ちにも、感動します。リプ欄にも多くの反響がありました。

「いい話を聞くとこっちまで嬉しくなります。聞かせていただいてありがとうございます」
「こういうのは貰ってあげるのも相手の方の罪悪感を緩和するために良いと思います!」
「送ってくれてほんとに嬉しかったんだと思う」
「笑顔で受け取ってあげたらいいんです。あなたの善意に本気で感謝してくれたんです^^」
「お正月ぐらいに、その頂いた1000円で何か買って「元気ですか〜?」って挨拶しにいったらどうでしょうか?」
「優しいたろうさんにたくさんの幸せが降り注ぎますように!」

たろうさんに聞きました。

――千円札を投げ渡された時の心境は?

たろうさん:お金を強引に返して逃げるように去るのが良いのか、オバァの気持ちを受け入れてお金をもらって帰るべきか、もはや何が正解か分からなかったので気持ちが複雑でした。

――結局千円札は受け取られたそうですが、その後はどうされましたか?

たろうさん:未だ使えず、自分の長財布のなかに、そのお札だけは折りたたんだままの状態で持ち歩いています。

――現代では、人同士の関わりが希薄になり、今回のようなことは珍しいようにも思えます。沖縄では、このようなことはよくあるのでしょうか?

たろうさん:「沖縄では昔からオジィオバァが『送ってくれ!』と言ってくる」という話はよく聞いていましたが、まさか私が経験するとは思いませんでした。ウチナンチュ(“沖縄の人”という意味の方言)同士ならば普通のことなのかもしれませんね。

  ◇  ◇

「沖縄は私にとって安全で安心な場所」と語るたろうさん。海や山などの自然が身近にあり、年を通して温暖で、現地の皆さんもあたたかくゆったりしているといいます。

今回のたろうさんの投稿も、そんなのどかな地域ならではの心温まるエピソードといえるのかもしれませんね。

■たろうさんのX(旧Twitter)はこちら
 →https://twitter.com/tweetaro2020

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