エンジンルームで2日、鳴き続けた子猫を保護→1週間後にはヘソ天寝「猫バンバンの季節」です

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「猫バンバンの季節」

車のエンジンルームから保護された子猫の動画がInstagramで話題を集めました。

投稿したのは、「Ryosuke Miyoshi」さん(@ryostory1124)。保護猫写真家の三吉良典さんです。三吉さん自身も保護猫活動をされており、9月下旬にフォロワーさんから「昨日から子猫の鳴き声がするけど探しても見つからない」と保護依頼の連絡を受けました。

現場に向かい、聞き込みをしながら探したものの、見つからず…少しずつ捜索範囲を広げていき、三吉さんが母猫の鳴きまねをするとかすかに返事が…。全身の神経を集中させ、その声のする場所に近付くと、なんと車のエンジンルームに子猫がいたのです。鳴き声が聞こえてから2日以上、声がかすれるくらい鳴いていたといいます。

そして…無事に保護された子猫ちゃん。当時のことを、三吉さんに聞きました。

保護した子猫、2日目にはゴロゴロとのどを鳴らす 人なれが早かった

――車のエンジンルームから保護された子猫ちゃん。なかなか見つからなかったとか。

「はい。フォロワーさんによると、鳴き声が聞こえてから2日以上経っていたとのこと。現場に到着し1時間くらい聞き込みをしながら探しましたが、最初は見つかりませんでした。見つけた後は、怖がってなかなか出てこなくて…常備している匂いの強いカツオのおやつと母猫の鳴きまねをしていたら、ピョコッと出てきてくれたんです。それから持っていた網で無事に捕獲しました」

――保護時の様子は?

「子猫はキャリーの中でパニックにはなりましたが、『大丈夫だよ』と何度も優しく声をかけ、ちゅーるを食べさせたらすごい勢いで食べました。その後はさすがに疲労していたのか落ち着いてくれましたね」

――お名前を付けたとか。

「なるです。男の子で保護した時は生後1カ月半くらいでした」

――保護してから1週間後の動画では驚きのヘソ天寝!人なれが早かったようですね。

「そうですね。生後1カ月半くらいお外で暮らしていると警戒心が強いのは当たり前なのですが、なるは保護した日に帰った時から素手でも触らせてくれました。ご飯もお水も飲んでくれ、2日目にはゴロゴロとのども鳴らしてくれたんです。3日目にはヘソ天するほどリラックスし、私のことを信頼してくれてるんだとうれしくなりました」

――なるちゃんは今どうしていますか?

「1回目のワクチンも終え、人なれもばっちりなのですが、検便した時にお腹に猫回虫がいたのでそれをしっかり駆除し2回目のワクチンを終えれば里親さんを募集します」

寒くなると暖かいエンジンルームに入り込む猫 事前のチェックとは?

――今回、子猫ちゃんが誤って車のエンジンルームに入ってしまったようですね。徐々に寒くなってきて、これから暖かいエンジンルームに猫ちゃんたちが入り込んでしまう事例がたくさん出てくる季節ですね。

「そんなことないだろうと思うかもしれませんが、寒くなるにつれ、猫ちゃんは暖かいエンジンルームにほんとに入ります。保護した経緯を聞くと『エンジンルームから救出しました』というお話をよく聞きます。その対策として『猫バンバン』というのがありますが、車に乗る前にボンネットをバンバン叩き、猫がエンジンルームから逃げて行くことで事故を防げるとされています。ただ、猫ちゃんによってはその音を怖がってしまいさらに奥に入り込んでしまうこともあります。なので、次のことをやってもらいたいです。

①車のボンネットの部分を軽く叩く
②タイヤの上に猫がいないか確かめる
③ボンネットを開けて、猫が隠れていないか確かめる、の3点です」

――ただ猫がエンジンルームに入り込むのは冬だけじゃないですよね。

「そうです。猫バンバンは決して冬だけやればいいわけではありません。実は6月などの雨がよく降る梅雨時期も多いです。雨は猫にとっても居心地の悪い環境。猫は水に濡れた場所を好まない生き物ですし、暗くて狭い場所へ好んで行きます。つまり、エンジンルームは猫にとって『落ち着ける隠れ場所』でもあるため、この時期も要注意なのです。

そして猫バンバンする時は、できる限り車が通っていない時にしてほしいという思いがあります。バンバンして猫ちゃんが飛び出して車にひかれてしまったら悲しすぎますからね。ボンネットを開けて猫ちゃんがいないかチェック。毎回となるとなかなかできることではないですが、どうかよろしくお願いします」

Ryosuke MiyoshiさんのInstagramアカウント(@ryostory1124)

Ryostory さんTwitterアカウント(@ryostory1124cat)

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