埼玉県・茨城県を中心に、身寄りのないワンコ達を保護や譲渡活動を行っている犬保護団体restartdog LIEN(以下、リアン)。2023年7月、この団体のもとに個人からの相談がありました。
「もう飼えないから保護してほしいメスのワンコがいる。10歳ほどのシニア犬だが、引き取ってほしい」というもの。そのワンコは血統書付きのチベタン・スパニエルという希少犬だとも言います。諸事情あってどうしても飼い続けるのが難しいとのことで、リアンではこのワンコを引き取ることにしました。
左目の失明と出産・子育ての跡があった
保護した後、このワンコに「すだち」という名前をつけてあげました。羽毛のようなフサフサの毛並みが特徴のかわいいワンコですが、左目が白濁しており、失明していました。また、乳首は伸び切っており、過去に子犬を産んで育てていた様子もうかがえました。
経緯は不明ではあるものの、適切な世話をされていなかったであろうすだちを前にスタッフは心を痛めました。同時に、これから先の第二の犬生に向けて、できることは全てやってあげようと心に誓いました。
日向で過ごすのが大好きなのんびり屋さん
すだちは、リアンに所属する預かりスタッフさんの家で過ごすことになりました。
トイレなども上手にでき、人はもちろん他のワンコとも協調できる優しい性格でした。預かりスタッフさんの足元をちょこちょこと歩き、ときに「なでて!」と甘えてくることもあります。また、日向ぼっこも大好きで、部屋の中に差す日当たりの一角でのんびり過ごすのが大好きなワンコでもありました。
のんびり過ぎて、仰向けになって寝ていたり、人の気配に気づかず「すーちゃん!」と呼ばれて慌ててパッと顔をあげる様子などもあります。こういった行動も穏やかな性格であることを示しています。「のんびり屋さんの穏やかな様子もまたかわいい」と預かりスタッフさんは言います。
散歩も大好きで、草の匂いを嗅ぎながらぐんぐん前へと歩いていきます。その様子は「私はまだまだ現役よ!」と言わんばかり。これらのすだちの様子から「新しい環境にもきっと馴染んでくれることだろう」と判断したリアンでは、程なくして里親募集をかけることにしました。
「第二の犬生では、絶対に幸せになってほしい」
預かりスタッフさんは、すだちのことを「とても飼いやすいワンコだと思います。初めてワンコを飼う初心者の人にもオススメできる本当にいい子です」と言います。
確かにすだちには左目の視力を失っており、年齢を考えると残された年月は長いとは限りません。しかし、大好きだったであろう飼い主の元で失明し、捨てられるという辛い過去を経験している分、リアンでは「すだちの第二の犬生では、絶対に幸せに過ごしてほしい」と願い、ピッタリの里親さんとのマッチングを今後も諦めません。
穏やかで優しいのんびり屋さんのすだちに、近い将来優しい里親希望者さんが現れることを祈るばかりです。
犬保護団体restartdog LIEN
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LIENインスタグラム
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