明治時代の水路に「かなりの力技」で後付けされた歩道が味わい深い 「無理矢理感と馴染んだ感が共存」世の中には面白い道がまだまだある!

渡辺 陽 渡辺 陽

各地の面白い道を巡っているよごれんさん(@yogoren)。三重県亀山市で「まさかこんなところに歩道が?」という驚くべき道を見つけたそうです。

「明治時代の水路に、かなりの力技で後付けされた歩道。無理やり感が凄い。ここを目ざして行ったわけではなく、思いがけずこんな道と遭遇。まだまだ面白い道があるもんだなぁ。」

ここは市場川橋梁。こんな歩道を渡って水路に落ちた人はいないのでしょうか。よごれんさんは「橋梁の内部もレンガ巻きで少し凝った造りになっています。歩道に手すりはなく、それよりも歩道の下に支柱がないので、ちょっとスリリングです」と続けました。

投稿を見た人からは、

「雨降ったら点字ブロックで滑り落ちそうなくらい貼ってますね」

「無理矢理感と馴染んだ感が共存してる」

「煉瓦積みの水路は良いですね。探せば平面に煉瓦の刻印があるかも。そうすれば煉瓦の製造元も解るかもしれません」

などの反響があり、2.4万件ものいいねを獲得しました。

それにしても、なぜこの歩道は作られたのでしょう。よごれんさんにお話を聞きました。

ーー水路に架けられているアーチ型のものは何ですか?

「これは鉄道の施設で、明治時代に鉄道が建設される際に作られたものです。もともとここに水路があったため、その上に鉄道を通すために作られたものだと思われます。そのため、これはトンネルではなく橋です。戦時中も壊れることなく、現在もその姿をとどめています」

ーーなぜアーチ型なのでしょうか。

「アーチ構造はトンネルや橋などにもよく使われます。四角よりも丸の方が力を分散させることができるため、トンネルは半円状をしてます。四角いトンネルがないのはそのためです」

ーーなぜこんなところに歩道を作ったのでしょうか。

「線路の南側は住宅地、北側は主に山林となっています。これは想像ですが、住宅から畑や山へ行くのに近道になっていたのだろうと思います」

ーー雨の日や夜間は怖くて通れませんね。

「手すりも何もないので、足を踏み外せば水路に落ちます。夜には来ていないので分かりませんが、ライトがないとさらに危なそうです」

戦時中も生き残ったという歴史ある鉄道施設。そこにコンクリートの歩道を近道だからとくっつけた歩道。地域の人にとってはなくてはならない道なのでしょうね。

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