ホラーが苦手な伊原六花さん「楽しめる」と太鼓判 主演映画「リゾートバイト」が20日公開、瀬戸内の島が舞台

山陽新聞社 山陽新聞社

 風光明媚(めいび)な島を舞台に繰り広げられる怪奇現象―。岡山県笠岡市の笠岡諸島・白石島で全編撮影した映画「リゾートバイト」(20日全国公開)で、主役の女子大生を演じた俳優伊原六花さん(24)が山陽新聞社のインタビューに応じた。ホラーが苦手で出演はNGだったが脚本を読んで面白さに引き込まれたと言い、「ホラーと笑いのバランスの良い作品。世代や好みに関係なく誰でも楽しめる」とアピールする。

 島のリゾート地にある旅館をアルバイトで訪れた大学生3人が遭遇した恐怖体験を描くストーリー。インターネットに投稿された人気の怪談が原作で「展開にスピード感があり、映画オリジナルの笑える場面も多い」。グロテスクな描写はなく、子どもから年配者までが楽しめる“ホラーエンタメ”である点を強調する。

 次々と起こる奇妙な出来事による恐怖心を一層引き立てるのが、白石島の美しい景色。初めて島を訪れた際に「脚本と同じ。まさに想像していた世界観だった」と衝撃を受けた。作中の重要な場面で登場する寺では、木々に囲まれた自然と寺の古めかしさの神秘的な雰囲気に圧倒され、撮影中は今までにない緊張感に包まれたという。

 白石島でのロケは今年5月、約2週間にわたった。期間中は島に宿泊し、撮影が早く終わった日にはビーチバレーをしたり、カヤックを借りて島周辺を巡ったり大自然を満喫。旅館のスタッフが食事を差し入れしてくれたこともあり「息抜きになった。島民の皆さんの優しさ、海の美しさを日々実感した」と振り返る。

 大阪府立登美丘高ダンス部に所属していた2017年の「日本高校ダンス部選手権」で披露した「バブリーダンス」で一躍注目を集め、卒業した翌春に芸能活動を本格的にスタート。テレビドラマやCM、歌手と活躍の幅を広げ、映画主演も2作目だ。「大学生らしい青春やちょっぴり恋愛要素もあって見応えがある。素晴らしい環境で満足な演技ができた」。敬遠していたホラー初挑戦で新境地を開いた様子だった。

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