「私立中高一貫校のトラブル対策
長男校は入学時に
『LINEで「殺すぞ」など。冗談のつもりでも、決して許されません。わが校の保護者は即スクショをとって警察に相談されるかたが多いです。警察が入ると我々何もできません、即退学です。お気を付けください』
保護者全員十分認識しましたね」
G子@おうち英語さん(@ouchieigo3ji)がX(旧Twitter)に投稿した内容が話題です。
長男さんは現在、私立中高一貫校の高校3年生。こちらは5年前の入学説明会の際、新入生保護者が集まる中で伝えられたものだったそうです。
「これくらいでいいと思う 親が子供に叩き込む為にも良い 冗談にならない言葉があるし人に向かって使っていいもんじゃないって本来親が子供に教えるもんなのにねぇ」
「私立の弱いところって保護者がお客様で場合によっては強く出られないってところだけど、立件されたら俺ら握りつぶせないから知らないよ、って予防線を張りつつ、イジメに対しては躊躇せずに(被害者の親経由で)警察関わらせるよって表明してるわけだ。よき先手と思う」
「これくらいの、『どうにかしてあげたいと思っても助けてあげられないよ』的なほうが納得してくれる保護者も多そう」
「LINEのやり取りまで学校が介入する必要ないもんね」
「公立中も、これくらいのことは言うべきよね。退学は無理としても」
「いじめはいじめじゃなく犯罪なので学校通さず警察介入か弁護士引っ張ってくるのが一番手っ取り早いと思います」
投稿には、様々な見解が寄せられています。
G子@おうち英語さんにお話を伺いました。
親を本気にさせたメッセージだった
――なぜ今回の投稿を?
聞いた当時、とても分かりやすく、「子どものスマホ、管理しなきゃ!」と親を本気にさせる良いメッセージだと受け止めました。「お子さんが中学に入学する保護者さんたちに伝えたい!」と思い、春になると何度か同様のポストをしていました。今回、『東京の私立中で動画投稿によるいじめが…』という話がタイムラインにでてきたので「再度呼びかけてみようかな」と思いました。
――このお話を聞いた時はどのような感想を?
私も、私学にとって生徒や親は「お客さん」であって、顔色をうかがう面もあると思います。が、「いじめに対して毅然として対応しますよ、特に警察が関わるようなことになると、退学という最強カードを出しますよ」みたいな強いメッセージだと感じました。
もちろん「いじめは警察沙汰になるまで学校は放置します」という意味でないことは前後の文脈からも伝わりました。
――強い注意喚起で親としては心強いです。
ただ私自身、今高1の次男が暴れん坊で、小学校時代は毎月けんかして私か夫が相手のお宅に謝罪に行く…みたいな生活だったので、「長男だって加害者になりかねない」と震えあがりました。
――当時、長男さんとあらためてスマホやSNSの使い方についてお話は?
冒頭の話を聞いた後、帰宅してすぐに「あなたの学校の保護者は、今の次男の相手みたいに菓子折り持って謝罪にいったら許してくれる、みたいな保護者じゃないからね。スマホでも対面でも、法に触れるようなことは言ってもやってもダメだからね!親はいつでもあなたのLINEを見る権利があります」と言いました。長男は「そんなことは分かってる」ってあきれてましたけどね。
――現在まで、そういったトラブルの話や噂などは?
ネット上のちょっとしたトラブルは長男も一度巻き込まれました。学校が関係生徒に聞き取りをして、一応収束させてくださいました。「先生方も大変だなあ」と思いましたし、ネット上の情報は一度公開されてしまうとあっという間に広がるので、全関係者納得の決着にするのがとても難しいということをその時実感しました。
――投稿に大きな反響がありました。
これまで何度か伝えてきていたネタがこんなに拡散されて非常に驚きました。「軽い気持ちでネット上に悪意ある投稿をしてはいけないんだ」「学校もちゃんと対応するんだ」と分かりやすく伝わる内容だったからかなと思っています。
◇ ◇
「問題を起こした生徒を追い出しても公立中学に自動的に転校になるだけで教育を受ける権利の侵害にならないから出来る話で、公教育へのフリーライドなんだよねえ」と本人が反省するきっかけになるのか不安視する声とともに、「いじめを受けてる側が抵抗のために『殺すぞ』って言い返したり、いじめた側にそのように言え、と指示されることもあると思う…」と悪知恵を働かせる子がいる可能性を示唆する声も。ただ、問題が発覚するきっかけにはなるのではないでしょうか。
事前に学校としてのスタンスや姿勢を保護者に周知すること、それを保護者がきちんと汲み取り子どもに伝えることが、いじめやトラブルへの牽制になるのだろうと想像しました。もちろん私立だから…公立だから…学校によって注意喚起の方法や対処は様々かと思います。
学校での様子、スマホ内でのやりとり、友達とのつきあい…思春期の子を持つ親が把握できることはかなり限られてきます。できるならばトラブルが起こる前に今一度、SNSの使用方法や、相手をむやみに傷つける言葉の使い方についてなど親子で確認を。「何かあったらいつでも相談して」と常に見守っていることを子どもに伝えておきたいものです。
■G子@おうち英語さんX https://twitter.com/ouchieigo3ji