2023年10月のふるさと納税制度の改正に伴い、返礼品の寄付額が上がったり、量が減ったりするなどの動きが、一部の自治体で出始めているといいます。ポイントサイト『モッピー』を運営する株式会社セレス(東京都世田谷区)が、全国の20~60代以上の同サイト会員男女(既婚者・単身者)2万人を対象に「ふるさと納税」に関する調査を実施したところ、2023年9月の申込状況は、2022年同月比で5pt増えて13%となりました。なお、返礼品のカテゴリ別ランキングでは、圧倒的に「食材」が最多となったそうです。
調査は2023年8月にインターネットで実施されました。ふるさと納税は10月から、募集経費を抑えるため「経費は寄付額の50%以下」とのルールは維持しつつ、経費としてカウントする範囲が拡大され、新たに寄付後の事務費用なども含まれるようになるといいます。また、地場産品に該当するかどうか曖昧な返礼品が増えているため、該当基準を厳格化。熟成肉と精米を寄付者に贈る場合、原材料が同じ都道府県産であることを条件とするようになるそうです。
まず、「ふるさと納税の申込状況」を調べたところ、2022年1月〜8月の期間は5%~7%程度だったものの、9月は8%、10月は10%、12月には23%までに増加しています。
一方、2023年度について「いつふるさと納税をおこないますか(行いましたか)?」と聞いたところ、1月〜5月の期間は、おおむね5%~6%程度の申込状況となっているものの、7月は2022年度より2ptアップして8%、8月は4ptアップの11%、9月は5ptアップの13%という結果になっていることから同サイトは、「10月からルール改正による返礼品値上げの可能性から、駆け込みふるさと納税の現象が、7月から発生していると考えられる」とコメントしています。
次に、2023年の「ふるさと納税の返礼品カテゴリ別ランキング」をみると、ダントツの1位は「食材」(5505人)でした。以下、2位「雑貨日用品」(1104人)、3位「旅行」(205人)、4位「チケット関連」(201人)、5位「家電・電化製品」(20人)がランクインする結果となりました。
また、「ふるさと納税の寄付地域別ランキング」では、例年に続き圧倒的差をつけて「北海道」(1639人)が1位に。以下、2位「宮崎県」(651人)、3位「鹿児島県」(517人)、4位「福岡県」(485人)、5位「山形県」(410人)と続き、九州勢が上位にランクインする結果となりました。