新型コロナウイルス感染症の流行によって、「熱がある時は、人に感染させないように気をつけなくては」「風邪をうつしたり、もらったりしないように外出は控えよう」と考える人は増えてきたはず。ところが、そんな人ばかりではないようで…。
発熱後の友人の振る舞いを見て、付き合いそのものを考えるようになったのは、小さな子どもを育てるA子さん。「前日に体調が悪いのであれば、当日治っていたとしても、子ども(まだ小さい赤ちゃん)がいる時は参加を控えて欲しい。元気な人が我慢(キャンセル)するという不可思議なことが起きないように、相手に移すかもしれない、という感覚を持って欲しい」と思うようになった、ある出来事について、詳しく聞きました。
「自分たちは元気になったから大丈夫」じゃなくて!
出産前からの友だちグループで、室内でのBBQ大会を計画していたA子さん。参加を予定していたのは大人約10名とその子どもたちでした。そのうちのひとりから「親子で発熱しているけど、熱が落ち着いたら参加する」と連絡があったのは前日のこと。
A子さんは、「熱が落ち着いても子どもにうつるかもしれないし、来ないで欲しいなぁ」とモヤモヤ。悩んだ末、「何かあったら困るから、参加は見送って欲しい」と伝えると、「私はすっかり元気になった。子どもも鼻水出てるけど、大丈夫!行くよ」と来る気満々の返信が届きます。
「コロナも流行っているし、子どもにうつったらとんでもない!」とA子さんは、当日の参加をキャンセル。「キャンセル料と楽しみを取られて すごくショックでした。でも、娘が風邪などをもらって辛いよりはマシかなと。納得いかない気持ちもあるけど、自分に言い聞かせました」。
このことを知った友だちも欠席。「気にする人は欠席でいいでしょ、気にしない人だけでBBQをしようとなったそうです。今回は、私が仕切って計画を進めていただけに、なんだかな…という気持ちになりました」。ちなみに、例の母子は、パパも含めたファミリーで参加したそうです。
「私が気にしすぎ?」「いや、子どもにうつったら…」といった釈然としない思いを抱え、SNSに投稿すると大きな反響が。
「行かない!の一択」
「子どもを守るのが親の責任。感染リスクを他の親子に与えてでも会に出席しようとする人に問題あり」
「親子で熱は感染症の可能性高いです。昔からそういう無頓着な迷惑ママはいる」
「人に移してしまうかもっていう考えに及ばない人との付き合いは私なら考えなおします」
「体調不良の子と遊んで家族皆うつり大変な思いをしたことがある」
A子さんの「行かない」選択を支持する声が大多数でした。「私の感覚は間違ってなかったんだな、と後押しされた気持ちで嬉しかったです」。
また、子育てをしていると、同じような悩みを持つママ・パパが多いことや、このような選択を迫られる機会、各家庭による価値観の違いを感じるシーンが増えてくることが、先輩ママたちからの助言でわかったと話します。
今回の出来事を通じて、「衛生観念の感覚が合わない人とは、友だちになれないんだな」とA子さん。「自分が良ければいいという感覚ではダメだとコロナ禍で学んだはずなのに、コロナ陽性と診断さえされなければ、参加してもいいというのは違うと強く言いたい。体調が悪いのなら休む、相手のことを考える人が増えて欲しい」と訴えます。
新型コロナウイルス感染症やインフルエンザをはじめとする感染症は、1年を通して罹患する可能性があります。体調が悪い場合は、感染症にかかっている場合も。A子さんも話しているように、「大切な誰かにうつしてまう可能性がある」という自覚を持って行動したいものです。