株式会社ユーグレナ(東京都港区)は、ユーグレナ・マイヘルスとジーンクエストの遺伝子解析サービスのゲノムデータをもとにした、「パクチーの味が苦手だと感じる遺伝子タイプが多い都道府県(出生地)ランキング」を発表しました。
ユーグレナ・マイヘルスとジーンクエストが提供する遺伝子解析サービスは、個人の健康リスク・体質・祖先について、300項目以上の遺伝子型を解析し、どのような病気にかかりやすいか、どのような体質の遺伝的傾向があるかについて、結果を提供するサービスだそうです。
パクチーは香草の一種で、英語では「コリアンダー」、中国語では「香菜(シャンツァイ)」と呼ばれ、もともと和名では「コエンドロ」と呼ばれていましたが、今はタイ語の「パクチー」という名称が日本でも一般的になってきました。
パクチーは食品の中では珍しく、好き嫌いがはっきりと分かれると言われており、実際、パクチーを好きな人はパクチーを新鮮で香ばしい、柑橘系の風味と感じる一方で、パクチーが嫌いな人は石鹸のような風味と感じると言われています。
そこで、同調査ではパクチーを食べた時に「石鹸のような味」と感じやすいかどうかに関する項目「パクチーの味の感じ方(SNP:rs72921001)」に注目。
2023年7月に同サービスの利用者の中から2万1371人のゲノムデータを用いて、「パクチーが苦手な可能性はより低めのタイプ(遺伝子型:AA)」、「パクチーが苦手な可能性は低めのタイプ(遺伝子型:AC)」、「一般的なタイプ(遺伝子型:CC)」の3つのタイプのなかからパクチーを食べた時に石鹸のような味と感じる「一般的なタイプ(遺伝子型:CC)」に該当する人の割合を都道府県ごとに算出し、数値化しました。
その結果、「パクチーの味が苦手だと感じる遺伝子タイプが多い都道府県」の1位は「福井県」(58.78%)となりました。
以下、2位「熊本県」(57.95%)、3位「三重県」(57.79%)、4位「和歌山県」(57.24%)、5位「群馬県」(57.14%)、6位「沖縄県」(56.83%)、7位「滋賀県」(56.76%)、8位「山梨県」(56.62%)、9位「神奈川県」(56.42%)、10位「兵庫県」(56.32%)と続きました。
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なお、パクチーを食べた時に石鹸のような味と感じる「一般的なタイプ(遺伝子型:CC)」に該当する日本人の割合は52.9%となったことから、日本人の半数以上は遺伝的にパクチーが苦手だと推測できるといいます。
さらに、「一般的なタイプ(遺伝子型:CC)」に該当する人の割合を人種別にみてみると、割合が多い順に「アフリカ集団」(64%)、「東アジア集団」(47%)、「ヨーロッパ集団」(39%)、「南アジア集団」(34%)という結果になり、人種によってもパクチーの味が苦手だと感じる遺伝子タイプの割合に差があることが分かりました。